ドキュメント鑑賞☆自然信仰を取り戻せ!

テレビでドキュメントを見るのが好き!
1回見ただけでは忘れてしまいそうなので、ここにメモします。
地球環境を改善し、自然に感謝する心を皆で共有してゆきたいです。
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マンモスの大地 Woolly Mammoths

かつてシベリアは命溢れる大地だった。
しかし王として君臨したマンモスは絶滅してしまった。
氷の下に眠るマンモスを人類が現代に呼び覚ます。
化学と最先端の技術で時空を越え、マンモスの大地を冒険してみよう。


2万年以上前の氷河期、マンモスのJarkovは死を迎えた。
死因は分かっていない。
他の大型哺乳類も多くが死に絶えた。
絶滅の原因の真相を求め、発掘が続けられている。


シベリア北部Taimyr 半島。
1999年マンモスの死骸を発見したとの報告を受け、北極を何度も探検した探険家Bernard Buigueはヘリコプターを飛ばし、駆けつけた。
マンモスの牙を発見したドルガン(Dolgan)族の一家に会うために・・・
牙が発見された場所に行き、その地中をレーダーで探ると、有機物の反応が・・・
マンモスの体毛が出た。

永久凍土の塊ごと、Jarkovを運び出すのは至難の業。


ヘリコプターで持ち上げるのは無理だと諦めかけたその時、巨大な塊が浮いた。
マンモスは空を飛び、新しい住処へ運ばれた。


Khatangaは北極圏でも北に位置する。
大型トラックで氷の塊ごとJarkovを運ぶ。
夏前に冷凍保管場所へ入れなければ、腐敗してしまう。
搬入作業は困難を極めた。
冷戦時に作られた地下通路の一部は、今では住民がトナカイの肉や魚の冷蔵所として使っている。
マンモスはこの地下通路に保管されることに決まった。
鋼鉄のワイヤーで35m運ぶのに1日半かかった。


マンモス研究家Dick Molが凍土の塊を区分けする。
古生物学者Larry Agenbroadは昨年の発掘にも参加した。
彼らがサンプルを集め、各地の専門化が分析する世界規模のプロジェクト。
掘り出してから10ヶ月間、Jarkovは放置された。
厳しい冬に突入したからだ。

冬が終わり、調査がはじまる。
アメリカ自然史博物館から助っ人が到着した。
古代の小動物専門のClare Flemingと、脊椎動物を研究する動物学者Ross MacPhee。
シベリアで発掘されたマンモスは、200年で11体のみ。
Dickは1mほどの体毛の下から漂う臭いから、その下に肉が残されていると考えている。
マンモスが眠る凍土は、まさに情報の宝庫。
泥に閉じ込められた細菌や植物、虫、藻の類、胞子など、多くの手掛かりが隠されている。
Jarkovが生きていた20380年前の環境を、それらから推測することができる。

まずDickと発掘チームのリーダーBernardが凍土の塊を20に分けていく。
遺跡の発掘と同じく、何がどこから出てきたのか記録する必要があるからだ。
昨年の発掘の成功から。今回もヘアドライヤーが用いられた。
凍ったままの状態にしておけば中の情報も損なわれずに保たれるが、ゆっくり凍土を溶かす。
表層部からだけでも多くが分かる。
体毛からは栄養状態が、花粉や虫からは氷河期の気候や植生が分かる。
また疫病が絶滅の原因かも調べられる。
服や骨から採れたDNAで、将来クローンが作られるかもしれない。
牙には木の年輪のように、生前の情報が刻まれている。
頭蓋骨に傷があるものの、顎と臼歯は完全に残っていた。
牙からJarkovはオスの成獣だと判明した。
DickとLarryは臼歯から、47歳と推測した。
年齢はアフリカゾウと比較することで分かる。
その生態については謎のまま。

シベリアの大地は生き物にとっては過酷だが、長年の調査がマンモスの存在を裏付ける。
氷河期末期の様子を再現。
20300年前、Taimyr 半島でマンモスのJarkovは生を受けた。
マンモスは群を作り、草を求めて移動した。
寒冷な気候にも関わらず、群れが暮らせるだけの大草原が広がっていた。
半島はシベリアの北端にあり、その大きさはカリフォルニア州の倍ほど。
半島の凍った泥土の中には、実に何1000体ものマンモスが眠っていると推測される。
マンモスの牙は、ドルガン族の貴重な収入源。
生活必需品と交換して暮らしている。
マンモスの発掘にも彼らは欠かせない存在。
氷河期のマンモスの生態や当時の環境を知るには、1体では足りない。
もっと多くのマンモスを発掘する必要がある。
Bernardは物々交換で、更新性の化石を手に入れ、Khatangaに展示するつもりだ。


シベリアの短い夏の間、骨や牙、死骸を探すのを生業とするマンモスハンターの出番。
動物学者アレクソン・ティカノフが今年も参加。
1988年有名なマンモス・マーシャを発見した人物。
研究者にとってJarkovは天からの贈り物。

DickとLarryは慣れない手つきでJarkovの牙を分析用に切り取る。
「こんなに美しい牙は見たことがない。
それなのに傷つけなければならない。
この牙を残したマンモスのことを思うと悲しくなる。」
牙の状態を分析することで、晩年の暮らしが見えてくる。
しかし死亡原因を解明するには、もっと多くの情報が必要。

今から5000万年前のアフリカ大陸。
恐竜絶滅から1000万年後、この熱帯の大陸でマンモスとゾウの祖先が生まれた。
長い鼻を持つ長鼻目の誕生だ。
最古の長鼻目メリテリウムMoeritheriumは、体も小型で鼻も牙もわずかに長い程度だった。


マンモスの祖先はアフリカで、何100万年もかけて進化し、牙や鼻の形も変化していった。
環境に適応するために、4000万年前始めて立派な牙と鼻を持つディノテリウムDeinotheriumが現れた。


鼻は化石にはならないが、頭蓋骨の穴から長い鼻があったと分かる。
しかし多くの種は絶滅した。
その淘汰の中で、牙はさらに実用的に、かつ優雅に進化し、マンモスとゾウが生まれた。
アフリカゾウは熱を逃すため、耳が大きく発達していったが、ヨーロッパやアジアへ渡ったゾウはその土地で独自の進化を遂げた。
インドに渡った種は、熱を逃す必要がないため、耳も大きくない。


さらに寒冷な北の地へ向うゾウもいた。
今から250万年前、メリディオナリスゾウMammuthus meridionalisが、ヨーロッパに辿り着いた。


メリディオナリスゾウはさらに地続きだったベーリング海峡から北米に・・・
コロンビアゾウMammuthus columbiへ進化した。


そして75万年前、寒冷化の波が世界を襲った。
ゾウの体毛はより長く、表皮は厚くなっていった。
特に厳しい自然の中で、耳は小さく体毛が長くなった種がマンモスなのだ。
マンモスはゾウのいないシベリアへと渡り、大草原の生活に適応した。
ベーリング海峡を渡り、マンモスが北米に到着したのは、わずか10万年前。
コロンビアゾウがメキシコへと南下していく一方、マンモスは北アメリカに留まった。
しかし北半球でかっ歩していたマンモスは、突然地球上から姿を消した。
Jarkovは当時を物語る貴重な手掛かり。


Khatangaの町に短い夏が訪れた。
このわずかな期間、1日中暖かな陽光が降り注ぎ、町には活気が溢れる。
発掘には最適な時期。
Bernardは昨年の発掘メンバーを呼び集め、マンモスと同じ時代に生きた動物の化石を探しに出た。
目的地は半島中央部、湖の北端にあるCape Sablera。
10万〜1万年前の更新世に生息した動物を探す。


氷河期の時代から生き延びている動物もいる。
2万年前からトナカイreindeerたちはマンモスの大地に生きている。


3000年前にいったんは絶滅したジャコウウシmusk-oxも復活を果たした。
ホッキョクギツネarctic foxは多く見られる。


このように順応した種や絶滅した種から、氷河期の世界を知るのが狙い。
Sablera岬を拠点として、Bernardのチームはヘリコプターやボート、あるいは徒歩で、半島中を調査した。

Dickとチームの編成をしているフランス人クリスチャンは、マンモスと同時代に生まれた巨大な哺乳類、ケサイが一番の狙い。
発掘チームは自然に精通した男達から成っている。
各チーム2名で、11チームが半島を横断するように配置される。
最先端の技術も大きな武器。
その1つGPSにより、各チームは現在地を、本部はチームの位置を把握できる。
化石が見つかることの多い水辺に集中してチームを送る。
発見次第本部へ連絡が入り、BernardとDickが急行する。
Sablera岬の南端、ロシア人のチームが川岸の泥土の中を調査。
10〜15日間、くまなく一帯を探す。
崩れかかった川岸は、絶好の発掘ポイントなので、重点的に探す。
ツンドラ地帯の自然は、凍った泥のわずかな土壌に支えられている。
夏にできるクレバスの割目には、哺乳動物の骨や皮、肉が姿をのぞかせている可能性がある。
臭気を放つ胴穴を発見した。
ドライヤーを使ってJarkovの周りの凍土を溶かしていた時と同じ臭いだが、中には何もなかった。

マンモスの発掘では、通常水流で凍土を洗い流す。
かつてマンモスの赤ちゃんが発掘された時も、この方法だった。
しかし花粉や虫など、当時の環境を知る手掛かりも一緒に流されてしまう。
そこで今回はヘアドライヤーを使い、時間をかけて情報を1つも損なわないよう、慎重に解凍する。


DickとLarryがJarkovの周りの凍土をドライヤーを使って慎重に溶かしていると、茎の部分は残っていないが草が出てきた。
体毛が姿を現し、下に肉が残っているのでは、と期待が高まる。


体毛についた花粉も宝の1つ。
詳しく分析するために、体毛はオランダへ送られた。
体毛に付着した花粉から、Jarkovが育った環境を推測できる。
古植物学者Bossがマンモスの体毛から花粉を取り出す。
体毛を洗浄した水を遠心分離機にかけ、濃縮する。
顕微鏡にかけると驚くべき世界が広がっていた。
古代の草や花粉、コケなどがはっきりと見えた。
この小さなサンプルから、更新世の風景を描き出すことができる。
ヨモギ属の植物の花粉も見つかった。
ヨモギはツンドラには生えないので、Jarkovの時代、シベリアは草原だったことが分かった。
更新世末期の気候は寒冷ながら草が生えるには十分だった。
成長が速く栄養に飛んだ草や低木、花などが育っていた。
マンモスには十分なエサがあった。
しかし気候は激変し、豊かな草原は、痩せた土壌のツンドラへと変わった。
暮らせるのはトナカイくらいだった。

ドルガン族は少数ながらも、400年近くツンドラに生きている。
暮らしぶりは質素そのもの。
彼らは湖で漁をして暮らしているが、水が冷たすぎ泳げず、落ちれば溺れてしまう。
ドルガン族は、週に何回かトナカイの遊牧のために移動する。
夏でも冬でも狩や漁をしながら半島を渡り歩くので、この地に彼らが知らない場所などない。


家屋もソリに載ったままなので、そのまますぐに移動できる。
遊牧の途中、化石が見つかることもある。
Jarkovも1997年、彼らに発見された。
今は何かが見つかれば、即座にBuigueに知らされるようになっている。
絶滅の危機に瀕しているゾウの牙と違い、マンモスの牙は売買できるが、ドルガン族は見つけた骨や牙、死骸を他の人に売らず、Buigueに提供している。
多くの牙が集まれば、それだけ研究は進む。
Dickが計測し、様々な専門家のもとへ送られる。


折れた牙が見つかった。
折れてからもマンモスが使い続けたので磨耗している。
肩までの高さ2m、体重5トン、強大な力の持ち主だった。
まだ若いマンモスが、老いたボスに戦いを挑む。
現在のゾウと同じように、マンモスも力を示すために頻繁に争ったのだろう。
特に繁殖期になると、オスの戦いは命を落すほど激しいものになる。
ボスも力の限りを尽くすが、若いオスに立ち向かえる力はない。
新しいボスが敗者を追い出す。
世代交代の時がやって来たのだ。


あと何週間で、再び雪が降り始め、発掘不可能になる。
作業を急がねばならない。
Larryは原始人がマンモスに影響を及ぼしたと考え調査にやって来た。
Clareは更新世の小動物から、Jarkovの暮らしぶりが分かると考える。
アメリカ自然史博物館の学芸員Rossは、マンモスの絶滅の原因を、疫病に求めている。
あるいは全く別の原因が見つかるかもしれない。


朝食をとりながら、今回湖畔で行う調査の計画を練る。
現地の人の情報によると、有望なポイントがいくつもあるらしい。
アヒラという湖で、マンモスの毛が釣上げられたのだ。
今回の発掘はマンモスに限らず、更新世の動物全てが対象。
絶滅の理由を、様々な角度から探る。
冒険の常として、はじめの一歩が大変、湖の泥土に足をとられて容易に歩けない。
単独で行動するドウクツライオンと違い、群で行動する野生のウマなどは、比較的に容易に見つかる。
ユーラシアにもウマがいたと言われているが、絶滅した理由は謎。
マンモスと同時期、更新世に生きたウマのヒヅメが見つかった。
マンモスの土地を駆けたウマは、プシバルスキーウマPrzewalski's horseiに近い種だったかもしれない。
3000年前に絶滅したのは、気候の急激な変化が原因なのだろうか?
化石から答が見つかるかもしれない。


今日シベリアに生息するジャコウウシは、1970年代半ばにカナダやアラスカから再導入されたもの。
原因は分かっていないが、Taimyrのジャコウウシは、約3000年前に絶滅した。
マンモス、氷河期のウマ、トナカイ、ジャコウウシの化石が見つかった。
ホッキョクギツネなどの小型の動物は、環境に素早く順応し、現在まで生き残った。
当時の環境を知る大切な手掛かり。
ネズミなどが動物相の大半を占めた。
その化石からは当時の気候や植生を知ることができる。
更新世から今に残る種も、絶滅した種もある。
Clareはレミングの歯を探している。
体毛は既に採取してある。
最近のものもあるが更新世のものも見つけた。
下顎の骨、マンモスの牙のように磨り減っている。
上腕骨はすごくねじ曲がっている。


様々な種類の化石がそろった。
動物達が何を食べ、どこに住んでいたかを調べれば、マンモスの時代からのシベリアの変化の様子が分かる。
それぞれが仮説を立て、検討しあう。
皆が出した意見を聞いてまとめるのがLarryの役目。
調査隊が戻ってきた。
ケサイwoolly rhinoceros (Coelodonta antiquitatis)を探しに出たチームは十分な成果が上げられなかった。
通訳のウラジミールと共にまた捜査にでる。
ケサイはほとんど見つかっていない。
Taimyrでも数体出土したのみ。
ケサイは単独で暮らし、繁殖率も低かった。
オオツノシカやケサイも更新世に生息した。
限られた草しか食べない習性から、ケサイはマンモスより早く絶滅したと考えられている。
帰りのヘリコプターが来た。
成果が得られないまま、冬が近付く。


現在のアフリカのように、マンモスの大地にもドウクツライオンなど肉食獣がいた。
マンモスに立ち向かう力はなく、もっぱら死肉をあさってしたと考えられる。
少数ながら化石が発見され、存在が確認された。


2週間経ってもケサイは見つからないが、全体で見れば驚くほどの成果が上がっている。
しかし1つのチームが無線もGPSも故障するという不運に見舞われた。
徒歩で戻させるわけにもいかずヘリコプターを借りることにした。
ヘリコプターは町に3機しかなく、ロシア製の年代物で、維持するのも一苦労。
ロシアチームは3頭のオス、2頭のメスのマンモスの牙をはじめ、ウマの頭蓋骨など、大量に発見していた。
数多くのチームを送る方法が功を奏したようだ。
通訳のウラジミール親子が満面の笑みを浮かべてBuigueを待っていた。
10体を超すマンモスの牙、さらに頭蓋骨を見つけていた。
頭蓋骨から少し離れて下顎の骨もあった。
同じ個体のものだ。

損傷しているところもあるが、多くのことが判明する。
まず最初に歯を見るのは年齢が分かるから。
次に牙に取り掛かる。
特にマンモスの個性が現せる根元の部分を注意して見る。
その個体が牙をどのように使ったかで、根元に差がでる。
牙が2本とも手に入れば、磨り減り具合から右利きか左利きか分かる。
さらに牙の大きさや形から、そのマンモスの全体の大きさも割り出し可能。
もし化石の数が少なければ、上腕骨がない限り高さは分からない。
多くのサンプルを集めることで、比較できるデータが集まり、大きさなども割出せる。


しかし化石からは生態まで知ることはできない。
交尾などはゾウを参考に推測する。
戦いに勝利したオスがメスに迫る。
Jarkovが宿った瞬間だ。
メスのマンモスは妊娠すると他のメスを寄せ付けない。
夏のシベリア。
メスだけの群が豊かな草原を目指し旅している。
出産が近付くと、群の絆はより強いものになる。
群は血縁で成り立っている。
Jarkovの誕生。
氷河期末期、Taimyr 半島は豊かな草原が広がっていた。
Jarkovも母親に守られ、すくすく育ったことだろう。


さらなる化石を携え、チームが続々と帰還。
ウマの化石に歯の跡が残っている。
歯形を残した動物は何か?
太古の肉食獣か、腐食動物が残したものか?
更新世の時代、トナカイやジャコウウシの子供は、ドウクツライオンなどネコ科の肉食獣の格好の獲物だった。
強大なマンモスにとっては、さしたる脅威ではないが、群を離れた子供はひ弱な存在。
現在のゾウがそうするようにJarkovも群の中心に置かれ、しっかり守られた。

人類の痕跡が見つかった。
湖畔を調べていたチームが石器を発見したのだ。
石器の年代はいつか?
半島に人類が現れたのは、早くても6020年前のはず。
マンモスの時代、半島に人類がいたかどうかは不明。
しかし人類はマンモスを絶滅させたと言う専門家もいる。
絶滅の原因として3つの説が有力視されている。
気候の変化、疫病、そして原始人による乱獲だ。
絶滅の原因を原始人に求める場合、人に狩られた痕跡があるマンモスの化石が必要。
もしこの説が正しいとすると、なぜ絶滅するほど狩をしたのだろうか?
気候変化説についても、常に気候が変わり続ける中で、なぜ1万年前になって突如絶滅したのか謎。
本当の原因は全く別にあるのだろうか?


原始人とマンモスの関わりを示す遺跡は、中央ウクライナで見つかっている。
約20年前、マンモスの骨と牙でできた小屋が、Kievから110卞遒波見された。
1970年代半ばから古生物学者達が地下3mに眠る骨の小屋を発掘している。
これまで4つが発見され、同じ村のものである可能性もある。


発掘の責任者コニエッツ博士は、マンモス狩の証拠だと言う。
「当時の人類にとって、マンモスは一番の獲物だった。
長く厳しい冬をしのぐための重要な食料源だった。
また脂肪の源でもあった。
シベリアでは十分な脂肪の摂取が不可欠。
脂肪はエネルギー。
女性はマンモスの毛を使って衣類を編んでいたと思われる。
種々の針も見つかった。
衣服を作る技術はかなり高度だった。
マンモスの牙も珍重された。
家具や住居を飾る装飾品などが牙から作られていた。」


骨の小屋は15000〜19000年前のもの。
牙の1つには村の風景が刻まれていた。
原始人はテント小屋に住んでいたのに、なぜ骨の小屋を建てたのだろうか?


もっと捕えやすい獲物もいたが、マンモスを1頭仕留めれば、村が数ヶ月しのげる肉が手に入る。
巨大な獲物を狩るには、集団の力が必要。
偵察に出て、オオツノシカの通り道に当ることもあっただろう。
その角は3mもある。

狩の夜、厳しい自然に鍛えられ、皆が熟練したハンターだったはず。
今や狩が成功すれば、食料、家の材料、そして燃料など必需品が手に入る。
当時の信仰は不明だが、コニエッツ博士は、骨の小屋は宗教的なものだと言う。
マンモスを崇めるために骨の小屋が建てられたと考えている。
槍は尖っているが、マンモスの厚い皮膚を貫くのは無理だったはず。
力で勝てる相手ではなく、緻密な戦略を練ってマンモスに立ち向かっていった。
当時の狩は、群から離れた1頭を、土手などへ追い詰め、転落されたと推測される。
ほとんどの場合、マンモスは逃げずに立ち向かったはず。
転落すると。その脚は自らの体重で折れてしまう。
しかしウクライナのマンモスの絶滅は自然が原因だろう。
原始人が絶滅させたと考えるには証拠が足りない。


より有力な説として、気候の急激な変化が挙げられる。
最後の氷河期は10万年前に始まった。
更新世末期、ユーラシアと北米地域は一面氷に覆われた。
まだマンモスが生きていた1万年前、地球の気温が上がった。
溶けた氷で海面は90m上昇し、シベリアは水浸しになった。
さらに草原地帯も森林へ姿を変えた。
マンモスの生息地は激減した。
森林が拡大する一方で、陸地が減少。
マンモスの行き場はなくなり、飢えていくだけ。
植生も変わった。
速すぎる変化にマンモスは適応できなかった。
Dickはこの気候の変化こそ、絶滅の主たる原因だと考えている。
Ross「しかしいくつかの疑問が残る。
現在、地球の気候の状況は、25万年前までは分かっている。
気候は常に変化していた。
マンモスはそれに順応してきたのに、なぜ特定の時期に絶滅したのか説明できていない。
全ての可能性を考慮しながら、絶滅の原因を探っていくべきだ。」
疫病が絶滅の原因だとする証拠はまだ1つもないが、Rossは疫病説を唱えている。
化石からサンプルを採取し、病原菌を探す。
Ross「人対が媒介し、突然流行した疫病が原因で、氷河期の動物が絶滅したと思う。
人類自ら感染していたか、あるいは家畜が感染していたのだろう。
寄生虫などが潜り込んでいたのかもしれない。
現代においても、外から持ち込まれた病原体が宿主と違う種に感染し、その種が存続の危機に陥った例がある。」
氷河期の動物が大量絶滅した原因はナゾのままだが、Jarkovが答を出すかもしれない。

10月の初めには、Khatangaは雪に覆われてしまう。
気温は-25℃まで下がり、夜の冷え込みも厳しさを増す。
Bernardは発掘を終え、Jarkovの調査をするために、地下通路に戻ってきた。
発掘で得られた情報のもと、調査も進展するはずだったが・・・
地下通路を誰かが魚の保存場所にしていた。
「Jarkovの所まで行くのには問題ないが、魚に付いた菌がマンモスに感染していないか心配だ。
書面で断固、抗議するつもりだ。」
魚を踏んでJarkovの所へ。
Dickは魚さえ撤去すれば問題ない、と平然としている。
地下通路の中は凍えるように寒く、マンモスの保存には適しても、作業数人間は大変。
8本のドライヤーを使い、2人は一心にJarkovの周りの凍土を溶かしてゆく。
少しずつ溶かしながら、Dickが詳細な記録をとる。
中から何が出てくるのか・・・
天井が溶け出していないか気を配る。
作業のスピードを上げたくても、危険過ぎて無理。
秋には地下通路の様子も一変、マンモスの牙の巨大な貯蔵場所となっていた。
牙が100本並んだ。


ミシガン州大学の古生物学者Daniel Fisherは、マンモスの牙を20年間研究し続けている。
Daniel「マンモスが絶滅した時期の少し前に生きていたのだから、分析が楽しみだ。
牙の根元の部分からは、晩年の生態が分かる。
先端からは、死ぬ間際の、下の部分からは、死の10年前の様子が分かる。」
牙から、Jarkovの健康状態は好かったものの、晩冬、早春に死んだことが判明した。
わずか47歳だった。
平均寿命より12年早く死んだものと思われる。

マンモスの体毛についていた花粉を分析していたアムステルダムの古植物学者Bossは、独自の見解を持ち出した。
「ヨモギなどの花を見つけたが、まだ閉じたままだった。
正確には花とは違うが、花粉が中に残っていた。
何か異変が起こったのだろう。」
夏が来る前に、ヨモギが生を終えた証拠だ。
Bossは泥流がJarkovやヨモギを飲み込んだと考えている。
氷河期末期、Taimyr 半島の気候は激変し、それに伴い大雨が降り、泥流が発生した。
泥土が酸素を締め出し、Jarkovは腐敗を免れた。
やがて冬が来て、泥土は凍り、死骸は2万年以上も腐らず保存されることになった。
どのようにJarkovは死を迎えたのだろう?

10月、北極圏だけに見られる“3つの太陽”が町を照らす。
もうすぐ吹雪になり、研究もできなくなる。
再開できるのは早くても来年。
夏の発掘で大きな成果を得た喜びも過ぎ去り、BernardはJarkovの解凍を急がねば、という思いでいっぱい。
まだ表皮すら表に出ていない。
Bernard「作業を急ぎたい気持ちと、慎重にやらねばならないという気持ち、2つの相反する気持ちの間で板挟みだ。」
焦りだけがつのっていたその時、表面から10cmの所に、白い骨がのぞいた。
仲間の科学者が到着する頃には、肋骨だとはっきり分かるほどに。
この発見で勇気付けられ作業にも一層熱が入る。
さらに骨、体毛、そして軟組織まで出てきた。
「今では皆が固い絆で結ばれている。
こういう調査には信頼関係が大切だ。」
筋肉と思われる組織の発見に皆が注目。
20トン以上の巨大な塊から完全体が出てくると期待したが、少しがっかりだが、肋骨や筋繊維が見つかったので、貴重な発見に変わりはない。
1万年前を知る手掛かりだ。


さらに気温が下がり、川も凍りついた。
タイムリミットが刻一刻迫る。
限られた時間の中、男達はさらなる発見を求め、作業に励む。
解凍した凍土は、ビニール袋に順に詰められてゆく。
その1袋1袋に氷河期を知る情報が入っている。
凍土の中にはまだ化石が残っているが、今の段階で椎骨が4本に肋骨が2本出土した。
Jarkovはどれだけ残っているのだろう?
位置が動いてしまった骨もあり、作業には慎重さが求められる。
全部を解凍し終わるには、何年もかかるはず。


ツンドラでは発掘調査が終盤に差し掛かっていた。
ジャコウウシ、古代のウマ、マンモス・・・
発掘された氷河期の化石がずらりと並んでいる。
絶滅の原因を探るため、年代を特定する。
Rossは放射性炭素による年代測定を行うことにした。
その動物が死んだ年を正確に割出せる。
「絶滅の年を測定するには、できるだけ多くの化石を調べなければならない。
前例のないデータが出れば、新発見の可能性がある。
その数値が出た種類の動物を重点的に調べてゆくことになる。」
Rossは50種類もの動物の化石の、それぞれを年代測定する予定。
完新世になってからも生きていたマンモスが見つかれば、世紀の大発見。
「特に3000〜5000年前のマンモスを探している。
人類と同時期に生きた証拠になるから。」
しかし結果はシベリアで今までに出た年代と同じものだった。
一番年代の新しいマンモスの化石で1万年前。
人類と結び付けるには古すぎる。
シベリアでなら完新世の化石が見つかる、と科学者は信じている。
マンモスの絶滅が最も遅かった地域だからだ。
他にもジャコウウシは3000年前まで生息していた。
一度は絶滅したが、再導入により復活した。
マンモスもいつか蘇るかもしれない。
「これからの課題はマンモスのDNA研究だ。
分析すれば、遺伝子情報が手に入り、生物学の見地からマンモスを理解できる。」
さらに保存状態のよいDNAが見つかれば、マンモスが現代に復活する日も近いのかも・・・


ニューオリンズでは絶滅危惧種を救う試みが行われている。
Dr. Betsy Dresserはクローン技術の専門家。
将来マンモスのクローンも可能だと博士は言う。
Dresser「自然の摂理で絶滅した動物を、クローン技術で蘇らせてよいのか、とよく聞かれるが、人類が地球を支配するようになってから、絶滅の速度が速くなりすぎている。
何か手を打たないと、このままでは自然は滅んでしまう。」


ここは“冷凍動物園”。
保存されているのは、絶滅危惧種の生殖細胞(卵子、精子)。
こうして保存するのは、技術が進歩し、クローンが可能になった時のため。
Dresser「しかるべき材料が揃えば、是非マンモスのクローンを誕生させたい。
そのためにはマンモスの遺伝子が必要となる。
しかも損傷を受けていないもので、細胞の生殖を促せるものでないとならない。
それがあれば胚を作り出せるはず。」
クローンを誕生させるには、まず非常に細い注射針を使い卵子の核を除去、移植のためのスペースを作る。
次に耳など任意の箇所から皮膚のサンプルを採取する。
サンプルに含まれる何千もの細胞の中には、それぞれ核がある。
その細胞を卵子に移植する。
マンモスの無傷のDNAが見つかることはまずないだろう。
寒冷生物学者は、細胞を冷凍する時、様々な事柄に気を配る。
冷凍すると、細胞に含まれる水分も凍り、その結晶が細胞を傷つけてしまう。
適切に冷凍されなければ、細胞もDNAも損傷してしまう。

Ross「動物が死ぬと、そのDNA分子はすぐにバラバラになってしまう。
食い止めるのはほぼ無理。
1度壊れてしまうと、なす術はない。
しかしそれは今現在の話で、損傷を受けた遺伝子を復元する技術の研究は始まっている。」
Dresser「100年前の夢物語が今では現実のものになっている。
マンモスが蘇っても不思議ではない。」

ツンドラでは次のシーズンの発掘計画が練られていた。
Khatangaで4〜5年前マンモスの牙と頭が見つかった場所は、気象条件が悪く、まだ掘り出せていない。
Jarkovの調査を通じて、凍ったまま掘り出すべきだと分かった。
この手法は今後の発掘や研究に役立つだろう。
Bernard「凍てつくツンドラで、太古の世界に思いをはせることが、私の楽しみだ。」
Khatangaでの研究は、春になるまで一時中断。


今回の発見の中で、マンモスを知る最も有力な手掛かりは、体毛の中に潜んでいた花粉。
解凍は20cm下まで進んだ。
そこで回収された凍土は研究所で分析される。
花粉に加え、何本かの肋骨や椎骨、筋肉らしき繊維、植物の破片も見つかった。
それらの分析の結果も待たれる。


Jarkovの死を再現。
死が訪れる前、Jarkovは仲間と共にエサを求めて南へと旅していた。
水辺まで来たとき、彼の身に何かが起きた。
うっかり足を滑らせたのか、それとも古傷が原因なのか。
仲間が気付いた時には手遅れだった。
なす術もなく死を見守るだけ。
仲間は立ち去り、Jarkovは氷の墓で永遠の眠りについた。
Jarkovの生徒氏を探る冒険はまだまだ続く。
マンモスの絶滅は大いなるナゾ。
その答はマンモスの大地に眠っている。

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