ドキュメント鑑賞☆自然信仰を取り戻せ!

テレビでドキュメントを見るのが好き!
1回見ただけでは忘れてしまいそうなので、ここにメモします。
地球環境を改善し、自然に感謝する心を皆で共有してゆきたいです。
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Venezia



水の都Venezia。
ここにやってきた人は、分かりきったはずの現実を思い知らされる。
飛行機で空港に着いても海を渡って上陸するしかないし、車でやってきても、島の入り口で強制的に降ろされる。
なぜなら車が走れる道などVeneziaには存在しないから。
映画『旅情』のKatharine Hepburnのように、列車でやってきても終点のStazione di Santa Luciaで降りてしまえば以下同文。
駅前はもう大運河で、タクシーなど1台も走っていない。
つまり旅人は以下の選択を迫られる。
_拱を持って歩く。
⊂し割高だが目的地の目の前まで着けてくれる水上タクシーに乗る。
Venezia人の生活の足である水上バスVaporettoでゆったりとVeneziaを堪能する。


Santa Lucia駅で降り、Vaporetto1番線に乗る。
本当をS字を描くように貫く大運河。
Veneziaの水運と交通の大動脈。
1番線はローマ広場を出発し、Rialto橋、Accademia橋、San Zaccaria(サンマルコ広場)を経由し、リド島へ至るルートで、24時間往復運行している。
Veneziaは巨大な美術館。
あらゆる時代の建築様式の粋を集め、商館、邸宅、教会が両岸に軒を並べている。
これらを堪能するのにVaporettoほど好都合な乗り物はない。


2本の石柱を持つPalazzo Belloni Battagliaは、17世紀の建築家Longhenaの傑作。
Ca' Pesaroは重厚な石組みの構造と華麗なファサード装飾を持つ、Ventian Baroqueの名作。
“Ca”というのは“家”を意味する“Casa”のこと。
ゴシック様式のアーチが美しいCa'd'Oro、“黄金の家”というその名の通り、かつては運河に面した部分が黄金に塗られていた。


最初のS字カーブを抜けると、Rialto橋が見えてくる。
停留所Fermata di Rialtoで、水上タクシーに乗り換える。
一方走行を守らなくて良いのはゴンドラだけ。
【運河の落し物 Oggetti Smarritisui Canali】
Lorenzo Brunello(ゴンドリエーレ Gondoliere)「落し物はたくさんある。
指輪、財布、現金入りカバン・・・」


【大運河の掟 Il Regolamento sul Canal Grande】
Veneziaには独自の交通ルールがある。
特に大運河では速度規制が厳しい。
一番速く走れるVaporettoでも時速11km/h、水上タクシーは9km/h。
常に警察が監視していて、違反すれば即座に切符を切られる。


Vaporettoを運行するVenezia交通公団で働くファビアナ・ファブリスは、船の操縦を担当する船長。
ジュリアナ・ファリーヴァは乗務員。
ジュリアナ「ファビアナとコンビを組んで20年。
Vaporettoは2人組で運行させる。
役割分担は全く違う。
ファビアナの仕事はVaporettoの安全な操船と時間通りの運行を行うこと。
私の仕事は乗客の安全な乗り降りの誘導、路線や乗り場の案内、船上での切符の販売など。」
ファビアナ「Veneziaの目抜き通りである大運河は限られた空間を大小様々な船が通る。
しかも船の数は年々増え、陸上の交通渋滞と同じ現象が起こる。
その上ゴンドラや手漕ぎボートもいるので走行には最新の注意が必要。
Bricolaと呼ばれる杭をよく見かけるが、そこに標識がついている。
大運河をはじめ、運河の入り口には必ず制限速度が表示されている。
Vaporettoなどの公共の船は、水上タクシーや個人船よりスピードを出せるが、船体が大きいのでその分たてる波も大きい。
波を最小限に抑えるためにも制限速度はキチンと守らなければならない。」


Lorenzo Brunello(ゴンドリエーレ Gondoliere)「昔から運河では手漕ぎの船に優先権があるという掟がある。
ただし大運河に進入する時は別。
俺達も左右を確認して他の船の邪魔にならないよう、そろりと運河に入る。
まず第1にVaporettoや病院の救急船など公共の船に優先権がある。
俺達みたいな商業用の船は、邪魔にならないよう配慮しなくちゃならない。
もちろん細い運河では手漕ぎの船に常に優先権がある。
Fermata di San Zaccariaの近くには、Vaporettoの乗り場がいくつもある。
乗り場の桟橋と桟橋の間に入ると見通しが悪くて、俺達ゴンドリエーレ泣かせ。
うっかりしてると左右から入ってくるVaporettoの間に挟まれてしまう。
仲間の奴が細い運河から大運河に入った時、ゴンドラの先っぽの金属の部分がVaporettoのお知りにぐっさり刺さってしまい、必死にVaporettoの船長に“船を止めてくれ!”と叫んだが、Vaporettoの操縦席は前の方にあるので声が届かず、Vaporettoのケツに刺さったまま4つ先の停留所まで引っ張られてしまった。」


ジュリアナ「大運河の景色は素晴しい。
Ca'd'Oroに太陽の光が当たる瞬間は本当に金色に輝いて見える。」
ファビアナ「私はRialto橋周辺の賑やかな感じも好き。
魚市場や青物市場の活気があって庶民的な風景も見られるし、橋の両側にはCicchettiと呼ばれるおつまみを出す気軽なレストランもたくさんあって楽しめる。
とにかく大運河はどこを切り取っても絵になる。
地元の私達にも常に何かしら新しい発見がある。
この角度からの眺めが美しいとか、季節の変化による空や海の色の違いだとか、霧の日は町全体が中世のようにとても神秘的な感じがするし、もちろん天気が良い日は最高。
運河沿いの建物が輝いて見える気がする。」


Vaporetto24時間券を買い、Rialto橋からSanta Maria Della Saluteへ。
映画『ベニスに死す Morte a Venezia』でDirk Bogarde演じる傷心の作曲家のような旅人にも、Veneziaの風景は沁みるものだが、この命建築のパレードのような光景を漫然とやり過ごすのは実にもったいない。
15世紀のゴシックの名建築Ca'Foscari、8つのアーチを持つ2層のバルコニーが美しい。
今もVeneziano校舎として使用されている。


やがてAccademia橋が見えてくる。
男性的な石造りのRialto橋より知的な婦人のようだ。
Palazzo Dario、象嵌細工を施したファサードが美しい。
どこか幸薄い女を想像してしまう。
歴代の持ち主が不幸に見舞われるという伝説の館。








Santa Maria Della Salute教会、大運河の出口に建つランドマークであり、イタリアを代表するバロック建築の1つ。
ペストの猛威が過ぎ去ったことを記念して、聖母マリアに捧げられた。
白く輝くクーポラ(大円蓋)を持つ大聖堂。
17世紀の建築家、Longhenaが築いた傑作だが、その均整のとれた姿を楽しむなら、真下からではなく、少し離れた運河の上か、対岸のサンマルコ側から眺めるに限る。
むしろこの教会はそういう視覚的効果を狙って造られた。

【水上の懺悔室 Il Confessionale sull'acqua】
ジュリアナ「困ったことに、乗務員を捕まえて世間話をする人が多い。
特に年配の女性に多い。
子供のこと、家庭の悩みに買い物の悩みを一方的に永遠と・・・
まるで教会の懺悔室みたい。」


Fermara di Vallaresso、Vaporetto2番線は1番線と同じく大運河を運行している。
しかし決定的に違うのは止まる場所が少ないこと。
つまり2番線は急行で、1番線は各駅停車。決して追いつけない。
船が大運河を曲がりながら走っている間に、路地を直線的に走り抜ければ追いつけるかもしれない。


【運河の恋人達 Innamorati sul Canal Grande】
Lorenzo「毎日いろんなドラマが突発的に生まれる。
俺のゴンドラに乗ってきたあるカップルの話。
女性の方がすごくグラマーで、2人はだんだん良い雰囲気になってきた。
すると女性が立ち上がって“あ〜体がほてるわ。”って豊満なバストを披露した。
胸元はずっと開いたままで、運河中が大注目。
男の方も“君の美しい胸を皆に見せてあげなよ。”なんてかなり興奮気味。
あのまま続けられたらマジでやばかったから、さすがに“シニョーラお願いだから落ち着いて!”と説得するしかなかった。
そのうち男の顔を胸元に押し付けたり、どんどん過激になってさ・・・」
ファビアナ「おあついシーンは日常茶飯事。
だってVeneziaは何から何までロマンティックな町。
うっとりとした恋のシチュエーションにはおあつらえ向き。
燃え上がっているカップルを船内でよく見かける。
特に操縦席の前にある先端の座席辺りは暗いから・・・
ガラス越しに私達が見ていることに気付いてないのね。
周りのものが目に入らないのかも。
自分達の世界にどっぷり・・・」
Santa Maria Gloriosa dei Frari教会は、San Marco寺院、Salute教会と並んでVeneziaを代表する聖堂の1つ。
フランチェスコ会によって1430年に着工、およそ1世紀を費やして完成したゴシック建築の代表作。
BelliniやTizianoの画で装飾された内部も感動的だが、70mの鐘楼を持つ直線的な佇まいが慈愛と厳しさを併せ持つ母親を連想させる。


Scuola Grande di San Rocco、“Scuola"とはギリシャにおける“スコラ”と同じく学校、同じ信仰理念の集団を意味するようになった。
ここVeneziaではより宗教的な意味合いを持つ。
つまり教会のようで教会ではない場所。

↑Tintoretto『受胎告知 L'annunciazione』

実際教会と間違えて入る観光客も少なくない。
信仰を同じくする商人や職人達の互助組織として誕生したScuola。
贅を凝らしたサロンや礼拝堂を持ち、地中期兄覇を唱えたVenezia市民の豊かさを実感させる。
Scuola Grande di San Roccoはペストを防ぐ守護聖人、聖Roccoを信仰する市民によって造られた華麗なScuolaで、1階に礼拝堂、2階に大集会場を持つScuola建築の傑作。
壁や天井を埋め尽くすTintorettoの画が見るものを感動させる。


Venezia本当の西半分を周回するVaporetto2番線は、大運河の中でこそ急行だが、Giudecca運河に出ると各駅停車になる。
これは島から本当に通勤する人々への配慮だろう。
ここは運行本数も多く、Sacca Fisola島が終点の8番線、本当の外側を周回してLido島との間を循環する51,52番線、Roma広場とRido島を往復する61,62番線が2番線と平行して走っている。


ファビアナ「Giudecca運河はかなり広いので、視界も広く大運河を巡航する時よりもスピードを出すことができる。
難しいのは霧がたった時。
Giudeccaは霧の影響をまともに受けやすいので、そういう時はレーダーを使って操縦する。
それにこの運河には大型のクルーズ船も入ってくるので横切る時は細心の注意が必要。」
ジュリアナ「Isola della Giudeccaから、毎日Vaporettoに乗ってVeneziaまで通勤するワンチャンがいる。
毎日同じくらいの時間帯に乗り場に来て、Vaporettoに乗って対岸のZattereで降りて、その近くの店で働く飼い主を迎えにいくの。1日も欠かさずね。」
ファビアナ「Zattereの海辺のプロムナードは景色も開放的で日差しを浴びながらのんびり散歩するのも最高。
人気のジェラート屋さんもあるしね。」


2番線と62番線はSacca Fisola島の先で別のルートを行く。
Fermata di Piazzale Romaで降り、Ponte della Costituzioneを渡り、Hotel Abbaziaへ。


熱心なカトリック教徒の多いイタリアでも、若者の宗教離れは深刻な問題。
資金難や後継者不足で小さな修道院や教会の中には活動が維持できず、廃墟になっているものもある。
それは貴重な教会建築が荒廃してゆく嘆かわしい問題でもある。
このCarmel会の元修道院は、ホテルになって残っただけでも幸せだ。


San Giorgio Maggiore教会は、サンマルコ広場と運河を隔てた対岸の島にある。
ギリシャ的な古典建築を志向したAndrea Palladioの代表作。
俗世と隔離された環境を求めて790年に教会が建てられ、982年ベネディクト派の修道院ができた。
Vaporetto2番線に乗れば、San Zaccariaから5分ほどでたどり着ける。
ギリシャ神殿を思わせるコリント様式の堂々たるフォルムは、遠くからでも印象的に見えるよう計算されている。
Palladioはこの教会を建築するにあたり、対岸のサンマルコ広場から見て最も美しく見えるよう設計した。


現在はCini財団(Foundazione Giorgio Cini)が管理している。
かつてここはSan Giorgio Maggiore教会に付属する修道院だったが、1797年ナポレオンの侵攻によるVenezia共和国崩壊で、占領軍に略奪され、19世紀初頭には、修道院の機能を失った。
19世紀末、Veneziaがイタリア共和国に編入後も軍が駐屯し続け、破壊と荒廃が進んだ。
第二次世界大戦で地元の資産化Cini家が政府から譲り受け、財団を設立。
修道院の内部を修復して、芸術文化活動の拠点として再生させた。
修道院の食堂であった部屋に飾られているPaolo Veronese作『Canaの婚礼』、オリジナルはナポレオン軍によってフランスに持ち去られた。
2007年原画を所蔵するルーヴル美術館の協力で、レプリカが制作され、210年ぶりにここに飾られた。


観光客にとってVeneziaは非日常的を味わせてくれるテーマパーク。
足を踏み入れるだけで容易にタイムスリップして、現実から切り離される。
しかしこの街にも地元住民の日常が存在する。
Venezia人と一口に言うが、全てが本当で暮らしているわけではない。
むしろMestreなど本土側に渡った街や、Murano島やBurano島から通う人々のほうが多数派だろう。
Fondamente Noveはそういう人達が行き交う停留所。


【Venezia住宅事情 Il Problema della Casa a Venezia】
Lorenzo「俺は本土側にあるキリニアーモという街に住んでいる。
まず自宅からスクーターで海を渡り、ローマ広場まで来る。
そこから道が空いていれば歩いて、観光客が多い時はVaporettoに乗って仕事場のあるC'd'Oro
で降りる。
Venezia本島の不動産は、土地も建物も馬鹿みたいに高く、庶民の手が届く金額じゃない。
その上老朽化が進み、建物のメンテナンスにも手がかかる。
仲間の中には本島に住む奴もいるが、若い奴らは本土側の町に住む人が多い。
安いし広いし湿気もないし、住みやすい。
今Venezia本島に住む57000人の人口に対して、実際には120000人分の住居があると言われている。
空き家になって余っている。
よほどの金持ちしか買えないけどね。」


Vaporetto船長サウロ・メモ「私が担当しているLN線(北部路線)は、本島とLagunaに点在する他の島々を結ぶ重要な生活路線。
離島の生活者には欠かすことができない大切な足。
Venezia本島に住んで7年、それまではMurano島に住んでいた。
北部線は本島北側にあるFondamente Noveから出発し、ガラス工芸で有名なMurano島のFaro、Mazzorbo島、漁師の島Burano島、Venezia発症の地Torcello島、Lagunaの端のTreporti、便によってはさらに先のPunta Sabbioniまで行って戻ってくる。」

↑Torcello

本島の外周を循環しつつ、ガラス工芸の島として有名なMurano島との間を結ぶ41,42番線。
同じくLido島との間を結ぶ51,52番線。
Lagunaに浮かぶ島々と本島を結ぶLN(北部)線がある。
これらがFondamente Nove停留所からひっきりなしに発着している。


AM.4:30Fermata della Linea LNにて、メモ船長「私は早朝の時間帯に働くのが好き。
本当に素晴しい風景を楽しめる。
春夏秋冬季節ごとに違う風情がある。
この路線の自然と景観はとてもバラエティに富んでいる。
早朝にはLagunaに昇る朝日と沈む月を同時に見ることができる。
神秘的な瞬間だ。
月が鏡のようなLagunaの水面に映って本当に美しい。」

↑Isola di Murano

メモ船長「昔なじみの人々が通勤や通学に利用する路線なので、できるだけ時間通りに運行するが、もし彼らが乗り遅れそうなら、可能な限り停留所で待ってあげる。
私の叔父もVaporettoの船長だった。
子供の頃操縦室に入れてもらったことがあり、操縦士の仕事に興味を持ち始めた。
今叔父と同じように、子供達が興味を示せば操縦席に立つ経験をさせてあげている。
Vaporettoには副操縦席もあり、疑似体験ができる。」

↑Isola di Burano

地元でボラと呼ばれる強風が吹くとLagunaの空気が澄んで視界がよくなる。
そうするとアルプスまで見渡すことができる。
北の方、Veneziaの空港がある方向だ。
遠くアルプスの山肌にある小さな村の明かりがまたたくのが見えたり、場合によっては豆粒のような山小屋の明かりまで見えることがある。
このような天候は冬場に多いが、夏の快晴の日にも見ることができる。
こういった自然の美しさがVenezia本島周辺の路線では味わえない素晴しさ。
Venezia本島の北に広がる広大なLagunaには、人の手が入っていない自然の生態系がまだ残っている。」
Venezia Centro Storico(Venezia本島)、Fondamente Noveに到着、メモ船長の業務は正午まで続く。


Isola di San Michele、人はやがて死に、死ねば墓に入る。
海を埋め立てつつ発展してきた海上都市Veneziaは、昔から慢性的な土地不足に悩まされてきたが、最も深刻な問題の1つが墓地をどう確保するかということだった。
しかしVeneziaの出した答は墓専用の島を作るという画期的な方法。
それがIsola di San Michele。
この島を訪れる人間はそう多くない。
(茲貌る人間。∩鮗阿了歌鷦圈J荵欧蠅凌祐屐な好きな観光客。
現在この島に住人はいない。
死者達の眠りを守る墓の島。
教会の聖職者達は島の外から通勤している。
かつて修道院もあったが現在、活動していない。


Vaporetto41番線に乗り、Orto停留所で降りる。
Chiesa della Madonna dell'Orto
『マタイによる福音書』第7章
“求めよ、さらば与えられん。
たずねよ、さらば見出さん。
門を叩け、さらば聞かれん。”

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