ドキュメント鑑賞☆自然信仰を取り戻せ!

テレビでドキュメントを見るのが好き!
1回見ただけでは忘れてしまいそうなので、ここにメモします。
地球環境を改善し、自然に感謝する心を皆で共有してゆきたいです。
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人類最古のエンターテイメント★Magic 4000年の歴史


Magic、遠い昔から人はこのエンターテイメントに魅せられてきた。
あり得ないことが目の前で起きる不思議。
マジシャンは私達の驚きと興奮を自在に操ってみせる。
今一番うけるのはお金を増やすマジック。
最先端のお札マジック・・・4千円が3秒で4万円に変わる・・・

マジックのルーツを探して4000年の時をさかのぼろう。
古代エジプトの洞窟壁画の中に、奇妙な動作をしている人間が描かれていた。
研究者達はこれこそ記録に残るもっとも古い魔軸の姿ではないかと推測する。
現代でもマジシャンが演じているカップ&ボールはエジプトからヨーロッパに伝わり、大道芸の1つになった。

さらにシルクロードを経由して日本にも上陸。
江戸時代そのマジックは“お椀と玉”と呼ばれた。

国によってカップやボールの形は様々だが、共通している特徴が1つある。
カップが目隠しの役目を果たしている。

ところが4000年の長きにわたって伝統のマジックは2003年、劇的な進化を遂げた。
1人のアメリカ人青年がマジックファンの度肝をぬいた。
なんと透明なグラスでカップ&ボールをやってのけた。
若者の名はJason Latimer。

マジックの進化はテクノロジーの進化と軌を一にしている。
産業革命で世界をリードしたイギリスマジシャンたちは、技術の発達をいち早く取り入れる。
人々をはっと驚かせるマジックはショービジネスの最前線で圧倒的な人気を誇っていた。
まさにマジックの黄金時代。
2007年日本で公開された映画『プレステージ』は19世紀末のロンドンを舞台にしたマジシャンの映画。
人々は次々に繰り出される新しいマジックに胸をときめかせていた。
映画は互いに腕を競い合い憎みあう2人のマジシャンの葛藤を描いている。
ライバルよりもさらにスケールを大きく・・・
激烈な戦いもまたマジックの進化に貢献した。

19世紀ロンドンの繁華街にあって世界中のマジシャンがしのぎを削ったエジプシャンホール。
このミステリーの殿堂でいくつもの奇跡が生まれた。
現代マジックの基礎はエジプシャンホールで築かれたといっても過言ではない。
当時観客を仰天させたマジックとは・・・

Scott Penrose“スフィンクス目覚めろ!”
“メソポタミアの熱くて暗い砂の彼方からやってきた。
あまりに長い旅だったので私には少し休憩が必要だ。”
“このスフィンクス、1度目を覚ますとそれっきり消えてしまうのです。
砂になってね・・・”
この出し物は“摩訶不思議なスフィンクス”と名付けられ、世紀のイリュージョンとして大評判になったという。

次は当時の天才マジシャンが開発したもう1つのイリュージョン“消える鳥かご”

200年前に演じられていたマジックなのに今見ても少しも色あせていない。
このころ観客たちがもっとも目を見張ったのは人間の体を音もなく空中に浮き上がらせてみせるマジックだった。
奇想天外な人体浮揚のマジックが一体なぜ生まれたのか。
エジンバラ大学で心理学を専門とするピーター・ラモンは言う。
「人体浮揚が特別なマジックである理由が2つある。
1つは多くの人々にある願望で、自由に空を飛ぶことを叶えてくれるから。
もう1つはマジシャンにとって人体浮揚は長い時間不思議な現象を見せていられること。
あまり知られていないが人体浮揚のルーツはインドにある。」

神秘の国インドには大道芸人が暮す村がある。
そこで目撃したのは14世紀の昔から演じられてきたというヒンドゥロープの秘術。
実はこの奇妙極まりない現象をヒントに、人体浮揚のマジックは生まれた。

1830年空中で胡坐をかく行者のニュースはヨーロッパ中に伝えられる。
この時1人のマジシャンがひらめきを得た。
1847年フランス人マジシャンが自分のステージに人体浮揚を取り入れて喝采を浴びた。
だがどちらも1本の支柱に怪しい仕掛けが臭う。
これでは面白くない、イギリスのマジシャンJohn Nevil Maskelyneは実に15年の歳月をかけてまったく新しい人体浮揚を完成させた。

ラモン「Maskelyneの理想は明るい照明の中、何も使わずに人を浮かせることだった。」
いかなる支えも見えない人体浮揚。
1901年に発表されたMaskelyneのマジックは“忘我の行者”と題され観客を驚愕させた。
さらにMaskelyneは金属のループを用いて人々を絶句させる。
人体浮揚はショーの花形となり、その基本原理は21世紀の現在もなお受け継がれている。
そのトリックとは・・・

最先端の人体浮揚・・・
板を支えていた脚立を取り除く・・・
金属のループは自由自在に宙に浮いた人間の周りを行き来する。

インドでヒンドゥロープが生まれてから600年余り、人体浮揚はここまできた。
あなたにこの神秘を解き明かすことはできるだろうか?

本格的なマジックショーで世界中のファンを魅了する街ラスベガス、ここで成功を収めたマジシャンの1人Lance Burtonはあらゆるところから鳩を出してみせる。
彼のテクニックは華麗にして鮮やか。

鳩出しが広く注目を浴びたのは、映画『European Night』がキッカケだった。
1859年ナイトクラブのショーを紹介した映画。
超一流と言われたクラブのステージで、Channing Polleckが見せた技に世界中のマジシャンが虜になった。
一連のシーンは4分28秒、わずかの隙もなく計算しつくされたステージは、ほとんど芸術の域にある。
彼の流れるような演技をもう1度見たいと映画館に通った者も多かった。

その中に、鳩出しに魅了された日本人の青年がいた。
島田晴夫、今や世界に誇る鳩出しの名手。
映画館に9回通い映画に衝撃を受けた島田は独学で技術をマスターする。
1階の演技で鳩を10羽も登場させてみせる手腕は他の追随を許さない。
海外に拠点を置く島田は来日すると決まって勉強会を開き、若手マジシャン達にマジックの奥深さを伝えている。
マジックは観客との心理戦、微妙な体の動きで観客の眼差しをひきつけ、意識をコントロールすることが大切だと島田は言う。
同じ動きを繰り返し、最後に観客の予測をどう裏切るか、そこが勝負。
この鳩出しマジックもまた、大いなる進化を遂げ、多彩なバリエーションを生んできた。

斬新なマジックを次々に繰り出す日本マジックのホープDR.ZUMAが操るのは鳩よりもかなり大きい鳥、鳩からオウムへとスケールアップ。
出現のマジックだけではない。
鳥の変身もお手の物。
マジックのスケールアップは新たな悩みを招いたという。
ZUMA「派手なものを出せば出すほど、それがうけて本人は消えてなくなってしまう。
それはマリックさんから注意を受けた。
どんなに拍手をもらっても、その大きい鳥が拍手をもらっているので、あなたがもらっているのではない。」
出現マジックは絶えず現れたものに目を奪われ、その意味ではマジシャンはいつも黒子になってしまうというわけだ。

流行の情報端末を使って私達を驚かせる人物もいる。
内田伸哉は広告代理店勤務のサラリーマン。
彼が配信するインターネット動画はこれまでのアクセス数が260万を超える。
身近な道具を使ったマジックだけに注目率は高い。
最先端の情報端末で鳩出しマジックを進化させた。
マジシャンの独創性が新しい奇跡を創作する。
だが原点はいたってシンプル。

Mr.マリック「たぶん人間が最初に人を驚かすためにやったのは道端に落ちている石を拾って、どっちの手に入っているか、という遊び。
物を消すというのは人間にとってもっとも印象深い現象。」
進化した消失マジック・・・塩瓶に白いハンカチをかけると・・・消える。
トリックは?・・・
塩瓶の底に糸をつける。糸はペットボトル(飲料入り)の頭につながっている。
錘(ペットボトル)が下に落ちれば塩瓶も落ちる。
ペットボトルは膝にはさんでおき、ハンカチをかける。
ハンカチの両端を持ち、それを広げた瞬間、股の間を開くとペットボトルに引っ張られて塩瓶も落ちる・・・
さらにマジシャンは考えた。
500円玉の上に塩瓶を置き、瓶を新聞紙で包む。
包んだ塩瓶を持ち上げると・・・まだ500円玉はありますね?
もう1度新聞紙で包んだ瓶を500円玉の上に戻し、上から勢いよく手を降ろす。
グシャグシャっと新聞紙の中の瓶は消える。
これはミスディレクション、相手の意識を誘導するテクニック。
500円玉がまだあることを確認させている隙に、瓶を落として、新聞紙の包みだけを500円玉の上に戻していたのだ。

マジックにも冬の時代があった。
中世ヨーロッパはマジックの暗黒時代だった。
5世紀末まではマジックは大道芸として楽しまれていたが、その後1000年間、マジックの歴史はない。
その謎を解く貴重な資料が1905年ロンドンに創立されたマジック愛好団体に眠っていた。
マジックサークルにはチャールズ皇太子も名を連ねている。
中世の1000年間、マジックはなぜ暗い影に覆われていたのか、その本は鍵がかかる書庫に大切に保管されている。
表紙はひどく傷んでいる。
出版されたのは1584年、そこに謎を紐解く事実が記されていた。
500年前のマジックを再現してみよう。
木製の樽とベルの中は空。
樽に粟と稗を摺り切り1杯いれ、ハンカチをかぶせると・・・
ベルの下に粟が移動する。
『妖術の解明(The Diccovery of Witchcraft)』と題されたこの本にはいくつかのマジックが図解付きで解説されている。
この書物が書かれた背景には、かつてヨーロッパに吹き荒れた陰惨な弾圧の歴史があった。
魔女狩り、異端を退けるために権力者達が作り出したあまりにも理不尽な陰謀だったと言われている。

魔女と聞いてお伽噺を連想するかもしれないが、魔女は21世紀の今も実在していた。
イギリス南西部グラストンベリーは、かのアーサー王が葬られたともいう歴史的な町。
小高い丘の上に天を指してそびえる町のシンボル、グラストンベリートール。
塔の周辺は世界屈指のパワースポットとして名高い。
この一帯は神話と伝説が溶け合った聖地となっている。
高さ20mの塔は天空に向かって口をあけ、ここを魔界への入口だとする言い伝えもあった。
丘のふもとに広がる町は聖地に相応しく一種独特の雰囲気に包まれている。
イギリスでは古くから神秘的な交霊術などが盛んだが、クラストンベリーにはあちこちに奇妙な看板が目立つ。
マジックや魔法に関する品々を扱う店、ショーウィンドウには妖精や魔法使いが所狭しと並んでいる。
現代の魔女はこうした風土の中で生きている。

“夏の太陽の聖霊よ、光の聖霊よ、火と情熱の聖霊よ、祝福がありますように。”
捧げているのは自然への祈り。
この儀式によって東西南北のエネルギーを自分の周りに集めるのだという。
Liz Williams「サークルの中に様々な精霊が集まることでエネルギーが強くなる。
そのエネルギーを必要な人へと送る。」
町には不思議なマークを掲げた家が多い。
魔女のシンボル五芒星だ。
このマークがある家には魔女が暮らしているというシンボルだという。

古くから魔女は人々の悩みなどを解決するカウンセラーのような役割らしい。
Marysia Kay「あなた方に幸せが訪れるよう、ここにエネルギーを集めます。」
♪大地、水、火、空、そのすべての精霊たちよ♪
地球のパワーを集め、蝋燭に封じ込めるのだという。
緑の蝋燭は幸福の祈りに、赤は愛情に、黄色は人間関係に、求めに応じて蝋燭の色も変わる。
遠くはるかな昔から、彼女たちのような存在が人々の生活を潤してきたのかもしれない。
「火をつけて真剣に祈ればあなたに幸せが訪れます。」
彼女は魔女の役割について教えてくれた。
「もともと魔女は村の医者であり科学者だった。
古い生活の知恵を持ち、とても影響力のある存在だった。」

英語で魔女にあたる言葉Witchには語源をたどると賢いという意味がある。
では地域の賢者がなぜ魔女狩りの悲劇にあったのか、なぜむやみに処刑されねばならなかったのか。
ロナルド・ハットン(ブリストル大学歴史学教授)「政府と教会は魔女の影響力を恐れ、魔女は悪魔の手先とみなした。
そして魔女狩りを行うように厳命した。
魔女と証明された場合は即処刑になった。」
悪魔の手先、そんな根も葉もない風評は瞬く間にヨーロッパ全土へと広がった。
災いが起きればすべて魔女の仕業だと決めつけられた。
魔女と名指しされた者は容赦なく処刑された。
ある者には絞首台が、ある者には火あぶりが待っていた。

イギリスには魔女狩りがとりわけ熾烈を極めた場所がある。
島を成す国の西のはずれ、そこはランズエンド、地の果てと呼ばれていた。
荒涼とした大地はやがて海と接し、汐が満ちれば渡ることもできない修道院が見えてくる。
セント・マイケルズ・マウント、フランスのモン・サン・ミッシェルにも似た魔界を思わせる光景がここにある。
この町ではかつて数えきれない魔女達が犠牲になった。

暗黒の中世から時を重ね、町では魔女狩りの悲劇を伝えるその名も魔女博物館Witchcraft Museumが観光客を集めている。
ここで魔女狩りとマジックを結ぶ糸を見ることができる。
実際に魔女が呪いの儀式に使っていた人形など、魔女の恐ろしさを伝える様々な儀式の道具が並んでいる。

だがそれにも増して恐ろしいのが罪のない女性を魔女に仕立て上げた魔女裁判の現実。
一度疑いをかけられれば徹底的な拷問を受け、自分が魔女であることを告白するまで攻め抜かれる。
人間と聖書を量りにかけ、聖書より重ければ問答無用で魔女だと断定する天秤まであった。

17世紀半ば、1人の男が魔女ハンターとして名をはせる。
Mathew Hopkins、わずか2年間に200人以上を告発し、死に追いやっている。
彼は魔女裁判のために特殊な道具を使っていた。
鋭い針、魔女の体には悪魔と同盟を結んだ印があり、その印に針を突き刺しても出血も痛みもないといった。
魔女を裸にして魔女の印を探し、針を突き刺した。
悪名高いMathew Hopkinsのやり口は巧妙な仕掛けを用いたマジックだった。
彼は鋭い刃を手にしてこう宣言する。
“もしもこの針を突き刺して血の一滴も流れず痛みも感じなかったら、お前は魔女だ。”
だが女は悲鳴1つあげない。
こうして魔女と決めつけられた者は次々に処刑台に送られた。
それにしてもなぜ、痛みも出血もなかったのか。

Hopkinsは形のよく似た針を2つ用意していた。
1方の針は仕掛けがあり、1方は本物。
これを巧みに使い分け、女達を魔女に仕立て上げていたのだ。
今では子供騙しに等しいやり方が、当時の人々を恐怖に陥れていた。
しかしそれより以前、怪しげな魔女裁判に対して異議を申し立てていた人物がいる。
いくつもの裁判に立ち会った治安判事レジナルド・スコット、彼は魔女が悪魔の手先などではないことをいち早く見抜き、魔女狩りの真実を1冊の本にまとめていた。
それがあの『妖術の解明』だった。
スコットは魔女裁判に登場する道具について丹念な図解と共にトリックを暴いていった。
16世紀に出版されながら、時代の勢いに封印されてしまったこの本こそ、図らずも世界で初めてのマジックの教科書となったのだ。

驚愕!命がけの超魔術!
1〜5まで番号をふった5本のナイフ、1本は魔女狩りに使われたような仕掛けのあるナイフ、残り4本は本物。
1〜5のカードから1枚選び、その番号のナイフを自分の胸の前に置く。(3を選んだとする)
1、2、5のナイフを試すと本物だ。板に突き刺さる。
残るNo.4のナイフはどうだろう?
グサ!!!選んだナイフを胸に突き刺した・・・出血しない・・・
さてNo.4のナイフは・・・本物だ・・・
どうやら選んだのは仕掛けのあるナイフだった・・・命は助かった・・・
このようなオカルトチックなマジックから、200年前マジックの大革命がおこった。
ヨーロッパで産業革命がおこる以前までマジックは怪しげな見世物の域をでなかった。
大道芸人に混じってマジシャンは町から町へとさすらっていた。
彼らの様子が絵画に残されている。
オランダの画家ヒエロニムズ・ボッシュが描いた『奇術師』、客があっけにとられている隙にマジシャンの相棒が財布をかすめ取ろうとしている。
どこかに胡散臭さが付きまとうマジシャンだが、19世紀半ばフランスのパリでその存在は一躍アーティストと並び称されるようになる。
ノートルダム寺院を仰ぎ見るセーヌの岸辺、煌々と明かりを灯した遊覧船に世界各国の観光客が集っていた。
船上マジックレストラン・Metamorphosis、食事を終えた客たちは船内に設けられた劇場に席を写し、優雅にマジックを楽しむ。

近代マジックの父と呼ばれ、マジックの世界に革命を起こした伝説の奇術師Robert-Houdin、大道芸をアートへと高めた男。
Houdinは1845年パリにある宮殿パレ・ロワイヤルに自身の劇場を構えた。
“幻想の夕べ”と銘打ったショーは連日満員になったという。
その様子を再現した映像がある。
http://youtu.be/bzNpEMsBUU8
立ち振る舞いは紳士のごとく、怪しげなそぶりは微塵もない。
Houdinのステージはそれまでの常識を裏切る流麗でエレガントンなマジックショーだった。
パリの社交界で大評判をとったHoudinは、ヨーロッパ各国に招かれ、人々の溜息を誘った。
当時活躍していた音楽家や画家にも引けを取らない一流のアーティストとして評価されたのだ。
彼の功績によって路上の見世物だったマジックは、劇場を沸かせるエンターテイメントへと発展する。
マジシャンは立派な職業となった。
一体なぜHoudinにそれが可能だったのか?

生まれ故郷フランス中部のブロア、町並みには中世の香りが色濃く残っている。
ベートーベンが交響曲第3番『英雄』を初めて披露した1805年、Houdinはこの町に誕生した。
町を見下ろす丘の上に彼の奇術博物館がある。
時報を告げるのはカラクリ仕掛けのドラゴン。
これに出くわした訪問者は思わずニヤリとしてしまう。
いかにもHoudinなのだ。
Houdinはそもそも時計職人としてそのキャリアを出発させた。
時計作りの腕を磨いたHoudinは、40歳で憧れだったマジシャンに転じたという。
彼が制作した奇妙な置時計の1つ『ミステリアスクロック』(1839年)、ガラスの文字盤は透明で動力を伝える仕掛けはまったく見えない。
にもかかわらず長針と短針は確かに時を刻むことができる。
コレクターの間では数億円の価値があると言われている。
内部には想像を絶する技術が隠されていた。
装飾に見えるすべての部分に無数のギアが入っている。
土台に組み込まれたモーターが複雑な動きを通してガラス細工の透明な支柱を回転させていた。
文字盤の付け根にも精緻を極めたメカニズムが仕込まれ、目に見えない力が時計を動かしているように感じさせるのだ。

Houdinはまた、オートマターと呼ばれるカラクリ人形の作り手としても名高かった。
『歌の練習をする小鳥』(1843年)は150年以上前の作品ながら、今も完璧に作動する傑作。
1800年代の社交界では小鳥に歌を覚えさせる遊びが流行していた。
だがこの鳥は思うようには歌ってくれない。
そんな光景をからくり人形が再現する。

Houdinがマジックの世界にのめりこんだキッカケは1冊の本だった。
時計技術の本を買い求めたHousinに書店の店主が間違えて渡してしまった1冊、『科学応用遊戯辞典』、この偶然が運命を変えた。
時計職人の技術と科学知識が融合し、新たなファンタジーが生れ落ちる。
Houdinの最高傑作と言われる『不思議なオレンジの樹』、観客から預かったハンカチを使って見る者を玄宗の世界へ誘ってゆく。
オレンジに姿を変えたハンカチは手の中で消え灰になる。
1845年、その灰をまぶされたランプにHoudinはゆっくりと火を灯した。
これを樹の下に置くと立ち上る煙を帯びて不思議なことが起き始める。
樹にオレンジの実が現れ、1つ1つもぎ取る。
そして最後に残ったオレンジの中から初めに預かったハンカチが現れるのだ。

華々しい成功を収めたHoudinは、けれど7年ほどで科学者に転じ、ここでも優れた奇跡を残した。
例えばパリ万博に出展した網膜の検査器具、タクシーメーター・・・
1説にはエジソンに先駆けて電球を発明していたともいう。

だが1856年時代はマジシャンとしてのHoudinを必要とした。
時の皇帝ナポレオン靴砲茲辰萄討咼泪献奪の世界に呼び戻された。
全ては国家のためだった。
Houdinに政府から手紙が送られた。
反仏運動が激化するアルジェリアに来て現地を支配するマラブー(呪術師)をマジックの力で黙らせてほしいと。
アルジェリアではマラブーと呼ばれる呪術師達が反フランス勢力の中心にいた。
対抗できるものはさらなる魔法しかない、そしてHoudinは海を渡る。
1856年アルジェリアの呪術師達がフランス政府に宛てた誓約書が残っている。
彼らは1人のマジシャンの前でひれ伏した。
“我々は神様の奴隷、雨が降る限り、月が闇夜を照らす限り、我々はこの人に対して敬服しなければならない。”
Houdinはフランスがアルジェリアに送り込んだ最新兵器だった。
かの地を支配していたマラブー(呪術師)達を屈服させた武器はHoudinのマジックだった。
マラブー達を驚かせるため、Houdinは不死身の男になりきった。
弾を込めた2丁の拳銃から1つ選ばせ自分を撃つように言った。
だがHoudinは倒れもせず、口の中から弾を取り出して見せた。
恐れをなしたマラブーはHoudinを崇め半年後フランスはアルジェリアを制圧。
晩年のHoudinは言った。
“間自社とは家宝遣いを演じる役者だ。”

先端技術を果敢に取り入れ、人々をあっと言わせてきたマジシャン達の歩み、20世紀初めのフランスにはもう1人忘れてはならない男がいる。

映像の魔術師Georges Melies、特殊効果を考案して観客を圧倒した。
様々な編集技術を駆使してスクリーンの上にマジックを再現してみせた。

生涯で4000本の作品を世に送ったMeliesの最高傑作が世界初の長編SF映画『月世界旅行』(1902年)。

Mr.マリック渾身の超魔術!
6枚の千円札から1枚選び印をつける。世界で1枚しかないお札だ。
千円札を小さく折りたたみ左手に持った薄い紙で挟み、巨大ピンセット
でつかむ。
おしぼりをレモンにかける。
ライターでピンセットの先のお札を挟んだ薄紙に火をつけると・・・千円札ごと神は燃えて消える。
おしぼりの中のレモンを取り出す。
ナイフでレモンを切ると・・・さっき折りたたんだ千円札が現れる。

マジック、それは騙されることを心行くまで楽しむアート。
奇想天外なアイディアと死に物狂いの努力は私達を夢の世界へと誘う。
歴史の荒波にもまれ、時代に翻弄されながらもマジックの水脈は絶えることなく受け継がれてきた。
先人の技をこえようとする意気込みが、常識を覆そうとする情熱が、マジックの進化を支えている。
人間に好奇心がある限り、マジックは永遠のエンターテイメントなのだ。

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