ドキュメント鑑賞☆自然信仰を取り戻せ!

テレビでドキュメントを見るのが好き!
1回見ただけでは忘れてしまいそうなので、ここにメモします。
地球環境を改善し、自然に感謝する心を皆で共有してゆきたいです。
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Beyond the Cosmos☆Quantum Mechanics 量子力学で見る「現実」

人類は長年にわたり宇宙の仕組みの謎を解明し続けてきた。
そして宇宙に存在するものは、一定の法則に基づいて運動することが明らかになった。
銀河や恒星、惑星などがその例。
しかしその後自然界の現象は根本的に曖昧であるという認識が広まる。
それまでの宇宙観を覆す新たな法則が発見された。
科学者たちは遠く離れた宇宙空間からミクロの世界へと視点を移し、それまでの考え方を粉々に打ち砕くほどの斬新な法則に辿りついた。
これが量子力学の法則、量子力学が取り扱うのは物質を構成する電子などの領域。
恒星や惑星、そして私達も原子でできている。

日ごろ量子力学の不思議な世界を意識することはない。
しかしそれはあなたのすぐそばに存在している。
では少しだけ、目線を変えて、原子やその中に含まれる素粒子で構成されるミクロの世界を覗いてみよう。
量子レベルの世界を支配する法則は、身の回りにある物質を支配する法則とは全く異なる。
ここに足を踏み入れたら、物の見方がガラリと変わるはず。
人類はこれまで数々の法則を見出してきた。
惑星が太陽の周りを周回する法則から、打たれた球が弧を描いて飛ぶ法則、そして水面の波の動きの法則に至るまで、こうした古典力学の法則は、方程式を用いて様々な事柄を確実に予想することができる。

しかしおよそ100年前、科学者達が光の不思議な性質に気付いた時、既存の古典力学の法則では、これを説明することができなかった。
ガラス管に気体を閉じ込めて熱し、光を生じさせる実験を行った時のこと、プリズムを通してこの光を見た科学者達は、予期せぬ結果に驚いた。
Peter Galison(Harvard University)「熱せられた気体が放つ光は、線上のスペクトルだった。
カットグラスに光を当てた時に生じるような、帯状の光ではなく、とびとびのスペクトルなのだ。」
David Kaiser(MIT)「虹のように隣の色とくっついているわけではなく、独立した淡色の線だ。
なぜこうした光の線が生まれるのか謎だった。」

この謎を解明したのは20世紀初頭に活躍した科学者のグループ、彼らは物質の本質を探るべく研究を重ねた。
中でも代表的な存在がニールス・ボーア、彼は仲間と卓球をしながら議論するのを好んだ。
謎を解くカギを握っているのは原子の構造だと確信していたボーア、原子の仕組みは太陽系に似ていて、電子が原子核の周りを回っているのだと彼は考えた。
ちょうど惑星が太陽の周りを回っているように・・・

さらにボーアは電子が原子核の周りを周回する時は、特定の軌道しかとらないと主張した。
そして原子に熱が加えられると、電子はそれまで回っていた軌道から別の軌道へ飛び移るといった。
電子はそのたびにエネルギーを放出する、それが特定の波長の光として現れるのだ。
これを量子飛躍と呼ぶ。
S.James Gates,JR.(University of Maryland)「この現象が起きなければ、エネルギー状態の変化によって生まれる光は帯状になる。
鮮やかな特定の波長の光を作りだしているのは量子飛躍という現象そのものなのだ。」
この現象の注目すべき点は、電子がある軌道から別の軌道へと飛び移ること。
その間の空間を横断しているわけではない。
まるで火星が木星の軌道にジャンプしているかのようだ。
量子飛躍が起きるのは、原子を構成する電子の得意な性質によるものだとボーアは結論付けた。
量子と呼ばれる最小単位を持つ電子の運動エネルギーは、段階的にではなく、とびとびに変化する。
そのため電子は軌道から軌道へと飛び移るのだ。

実験により、ボーアの考えは正しいと証明された。
電子は惑星や卓球の球とは異なる法則に従っていたのだ。
彼の発見は波紋を呼んだ。
ボーアと仲間の研究者たちは、これ以降既存の物理学と対峙する道を歩み始める。
それだけではない、革新的なアイディアを提唱する。
ボーアは偉大なる物理学者と対決することになる。
アルベルト・アインシュタインだ。
彼の意に反し、1920年代量子力学は独自の発展を遂げる。
確実に何が起きるかを予測する古典力学と決別し、新たなる道を模索し始めたのだ。

量子の本質を明らかにしたのは、後に広く知られるようになった二重スリット実験、今まで知らなかった驚きの世界を見せてくれる。
これに似た実験を行おう。

使うものはボーリングの球、ボールを投げると障壁にぶつかるか、スリットを通ってスクリーンに当るかのどちらか。

結果は予測した通り、球は通り抜けたスリットの真後ろの部分のスクリーンを突き抜けた。
二重スリット実験とはこんな感じ、ただし実際に使うのは数10億分の1のサイズの電子。
この↓球を電子と仮定する。

2つのスリットを通りぬけた電子はスリットの真後ろの2ヶ所だけではなく、電子はスクリーン全体に縞模様を描くように進んだ。

普通は障壁の後ろには当らないと思うだろう。
当時の科学者たちはこの縞模様を見てあるものを思い浮かべた。
波だ。

波はボーリングの球には決してできないような動きをする。
例えば分裂したり、また1つになったり。

二重スリットに向かって波を起こすと、水の流れは2つに分れ、スリットの向こうで交差する。
すると波の山や谷が重なり合い、大きな波や小さな波が生まれる。
そして時には互いに打ち消しあう。

スクリーンに当る波の山と谷の部分を明るく表示すると、縞模様が現れる。
これを干渉パターンと呼ぶ。

ここで疑問が生じる。
粒子である電子が、なぜこのように波と同じような干渉パターンを描くのだろうか?
Leonard Susskind(Stanford University)「粒子と波は別物。
海は粒子でできていても、波自体は違う。
石は波ではなく石、石は粒子でできているが、海の波はやはり波。」
この実験が行われた1920年代、科学者達は謎の解明に苦心した。
ついに物理学者のマックス・ボルンがシュレーディンガーの波動方程式に全く新しい解釈を与える。
彼は波うっているのは電子ではないばかりか、科学が出会ったことのないものだと言った。
スクリーンで波うっているものは確立波であると主張した。
これは電子の存在する確率が高い場所ほど、波も高くなるという意味。
Peter Fisher(MIT)「電子は今どこにあるかなんて聞いてはいけない。
正しい聞きかたは特定の空間で電子を見つけたいと思うが、どこにある確率が高いか。」
ホルンの理論は電子の動きを正確に表している。
私が投げた電子がどこに辿りつくか、言い当てることはできない。
しかしシュレーディンガーの方程式を用いれば、どこに辿りつきそうか確立を示すことができる。
例えば33.1%の確率でこのへんに、9.9%の確率でこのへんに、という風に。
これらの数値は実験で何度も検証された。
そして量子力学の方程式は正確だと証明された。
あとはこの概念を受け入れればよいだけ。

確率がなんであるかを理解するために、ラスベガスのカジノへ行ってみよう。
20ドルをルーレットの29に懸けてみる。
私がいつ勝つかなどハウス側は当然知らない。
しかし38分の1の確率で私が勝つのは分っている。
今回は私の勝ちだが、何度かやると必ずハウス側が勝つ。
ハウス側は懸けの種類が何であろうが勝負の結果を知る必要なはい。
そんなことをしなくても、何千回も客が懸けさえすれば、必ずハウス側が勝つ。
またどれくらいの確率でハウス側が勝つのか、確実に予測することもできる。
量子力学はこれと同じように世界を支配するのは偶然だといっている。
宇宙の全ての物質は、確実性ではなく、確立によって支配されているのだ。
Edward Farhi(MIT)「確率なくして自然界を語れない。
しかしこの理論をすんなり受け入れられる人は少ないといってよいだろう。」
アインシュタインもその1人だった。
偶然があらゆるものの本質を決めてしまうなど、彼には到底信じられなかった。
Walter Lewin(MIT)「アインシュタインはこう言った。
神はサイコロを振ったりしないと。
ものごとを明確に説明できない。
曖昧さを彼は嫌っていたのだ。」

しかし多くの物理学者はこの理論を支持した。
なぜなら量子力学の方程式を用いれば、原子や素粒子がどう作用するかという確立をはじき出すことができるから。
後にこの理論を活用した数々の発明品が誕生する。
レーザー、トランジスター、そして集積回路など、電子工学の幅広い分野の品々だ。
しかし今なお量子力学には謎が残っている。
1920〜1930年代にかけてアインシュタインが提起した問いの答えはまだ見つかっていない。
カギを握るのは確立と測定、そして観測。
ニールス・ボーアは観測が全てを変えると言った。
彼は観測するまでその粒子の性質は分からないと信じていた。
例えば二重スリット実験の電子は後ろのスクリーンに到達するまでは空間のどの地点に存在するか、確定することができない。
観測された瞬間に初めて電子の位置が明らかになるのだ。

Brian Greene(Columbia University)「量子力学に対するボーアの解釈は粒子を観測し、その位置を確定することで、それ以外の場所に存在する可能性はなくなり、測定された位置に確定されるというもの。
測定するという行為が位置を決めるのだ。
ボーアは曖昧さという自然の本質を受け入れた。
それに対してアインシュタインが好んだのは確実性、観測で物事が決まるなど、彼には許せなかった。
アインシュタインは言う、私が見ていなくても月はそこにあると。」
量子力学には何かが足りないとアインシュタインは確信する。
観測以外に粒子の性質を決定する要因があるはずだと考えた。
しかしこれに賛同する物理学者の数は多くなかった。
ボーアは動じることはなく、アインシュタインが神はサイコロを振らないと行った時も、神がすることに注文をつけるべきではないと切り返した。
1935年アインシュタインはついに量子力学の弱点を発見したと意気込む。
論理性を欠く不可解な仮説に目をつけたアインシュタインは、これで量子力学が不完全だと立証できると考えた。
この説をエンタングルメントと呼ぶ。

エンタングルメント、すなわち粒子の絡み合いは、理論に基づく予測。
絡み合った2つの粒子は密接な関係を持っている。
驚くべきことに、この2つの粒子を遠くに引き離しても、一度できたつながりは消えることなく関係は維持されるという。
これを理解するために、電子の回転する性質に注目してみよう。
おもちゃのコマとは違い、電子はどの方向に回転しているか、不可解なままその向きが最終的に定まるのは観測された瞬間。
時計周りに回っているものもあれば、反時計周りも・・・

回転盤でこのことを説明する。
赤と青のマスがある。
これが2つある。
これらは絡み合った電子と同じ動きをする。
一方が赤で止まると、もう一方は必ず青で止まる。
その逆もある。

回転盤はつながっていないのに、なぜこうなるのだろう。
量子力学主流派の主張はこれにとどまらなかった。
ペアの一方を遠くに移してみよう。
回転盤の1つを月に置く。
お互い連絡を取り合わなくても、こちらが赤で止まればもう一方は青で止まる。
つまりここで電子を観測すれば、その行為が遠くにあるもう一方のペアの電子にも影響を及ぼす。
アインシュタインは2つの電子の密接な関係を不条理だと考える。
そしてこう言う、気味の悪い遠隔作用だと。
エンタングルメントの作用など、受け入れることのできなかったアインシュタインは、量子力学に欠陥があると考えた。
絡みあう粒子が存在したとしても、離れた2つの粒子が密接に関わりあう理由はもっとシンプルなものだと推測した。

アインシュタインが抱いたイメージを手袋に例えよう。
手袋を片方ずつ別々のケースに入れる。
1つは私のもとに届けられる。
もう1つの届け先は南極。

私に届いたケースの中にあるのは左右の手袋のうちどちらか。
ケースをあけると左側が入っていた。
その瞬間、南極のケースには右側が入っていると分かる。
中を見なくても、これは単純明快。
私がケースの中を見ても、手袋に与える影響などない。
こちらのケースには左側、もう1つには右側が入っていることはケースを持ち出す瞬間、すでに決まっていた。

アインシュタインはこれと同じことが2つの粒子にも当てはまると考えた。
例えば電子が離れ離れになる、その瞬間に全ては決まっていたのだと。
ではどちらが正しいのか、遠く離れていても、瞬時に不思議な方法で情報をやり取りする絡みあう粒子の方程式を支持したボーアか、それとも気味の悪い遠隔作用など存在せず、観測する前にすべては決まっていると主張するアインシュタインか。
この議論は中々決着がつかなかった。
アインシュタインは粒子の回転する向きは最初から決まっていると言い、その根拠を尋ねると彼は観測すればわかると答えた。
するとボーアは観測で量子の状態は決まるのだと。
答えは誰にも分からず、まるで哲学の問答のように思われた。
1955年にこの世を去るまでアインシュタインは量子力学では自然界の現象を完全に説明することはできないと信じ続けていた。
1967年コロンビア大学である若者が量子力学と格闘していた。
天体物理学で博士号の取得を目指していたJohn Clauser(J.F.Clauser & Associates)だ。
しかし量子力学の成績が芳しくない。

ところがある時Clauserは人生が一変するほどの大きな発見をする。
彼が見つけたのはアイルランドの物理学者ジョン・ベルの論文。
ベルの仮説を実証できれば、長年にわたり繰り広げられたアインシュタインとボーアの論争に決着をつけることができるかもしれない。
ベルは絡み合った2つの粒子の密接な関係を解き明かす方法を発見していた。
得体のしれない遠隔作用が起きているのか、それとも最初から粒子の状態は定まっているのか、その答えについにたどり着けるかもしれない。
それだけではない、ベルの数式を使ってこの遠隔作用が存在しないことが明らかになれば、量子力学は不完全ではなく、間違いだと証明されるのだ。

理論家だったベルが提唱した数式を検証するには、絡みあう粒子のペアを大量に作り出す装置を組み立てねばならない。
さっそくClauserは装置の設計に着手した。
Clauserは見事に装置を完成させ、これにより数千ペアの粒子の回転を測定することが可能になった。
実験の結果を見たClauserは驚き、そして落胆した・・・どこで間違えたのか・・・
Clauserは実験を繰り返した。
数年で物理学者アラン・アスペがより精度の高い実験を行い、アインシュタインとボーアの論争の確信に迫った。

2つの粒子が瞬時に通信するには、光より速い信号が必要だが、アインシュタインは光より速く進むものはないと言った。
アスペはそこに焦点を当てた実験を行った。
光より速い信号がないなら、遠隔作用によるものとしか考えられない。
アスペの実験はついに議論を終結させた。
彼らの実験結果は世界を激しく揺さぶった。
量子力学の理論は正しく、エンタングルメントは実際に起こっていた。
そして粒子は空間でつながっていたのだ。
ペアの粒子の一方を観測すれば、遠くの離れたもう一方の粒子に瞬時に影響を及ぼす。
アインシュタインが否定した遠隔作用は実際に存在することが証明された。

絡み合った粒子の遠隔作用が実際に起こるのなら、これを私達の生活に有効活用することはできないのだろうか。
例えば空間を移動することなく人やものを、ある場所から別の場所へと瞬時に送るテレポーテーションなどどうだろう。
スタートレックで見たようなテレポーテーションができれば便利。
はたしてエンタグルメントでこれは可能になるのだろうか。

アフリカ沖カナリア諸島で、その実験が行われている。
Anton Zeilinger(University of Vienna)が取り組んでいるのは人間のテレポーテーションではない。
彼はここでエンタングルメントの仕組みを活用し、光子と呼ばれる光の粒子をテレポートさせる実験を行っている。
まずLa Palma島の実験室で絡み合った光子のペアを作り出す。
光子の1つはここに残し、もう1つを144km離れたTenerife島にレーザーで送る。
次にテレポートさせる予定の3つ目の光子を用意し、これを先ほどのLa Palma島の光子と合体させる。
そしてその合体したものの状態を測定する。

ここからが見もの、研究チームが測定した情報をTenerife島側へ知らせると、Tenerife島の光子は3つ目の光子のコピーへと生まれ変わる。
3つ目の光子は物理的に海を越えて移動したわけではないので、テレポートしたのと同じだと言ってさしつかえないだろう。
Zeilingerはこの方法で数千個にも及ぶ粒子のテレポーテーションに成功している。
私達の体も粒子でできていることを考えると、将来人間のテレポーテーションが可能になる日は来るのだろうか。

パリまでテレポートするとしよう。
理論上は実現不可能な話ではない。
ここに粒子のカプセルがある。
この中の粒子はパリの粒子と絡み合っている。
私が入るこのカプセルはスキャナーのような働きをする。
私の体を構成する数多くの粒子がここで読み取られる時、同時に隣のカプセルの中の粒子もスキャンされる。
すると2つの量子状態を比較したリストが作成される。

ここでエンタングルメントが効力を発揮する。
2つのカプセルの量子状態を調べ比較することで、パリの粒子と私を構成する粒子の相関関係が明らかになる。
オペレーターがそのリストをパリへ送る。
パリではそのデータを基に私を構成する粒子の1つ1つを再構成する。
すると新しい私が姿を現す。
粒子がニューヨークからパリまで旅をするわけではない。
ニューヨークで抽出した量子状態の情報を使い、パリですべての粒子を再び組み立てるのだ。
私の正確なレプリカが出来上がった。
その代り、私を構成する粒子を測定したことにより、ニューヨークにいたオリジナルの私は壊れてしまった。

人間がテレポートするのはまだ無理だが、ここで1つ疑問が生じる。
パリにいる私は本物なのか、ニューヨークの私とパリの私はまったく同じはず。
量子力学では、粒子そのものではなく、粒子が持つ情報が物質を構成していると考えるからだ。
その情報が伝達され、私が再び組み立てられたのだ。
Zeilinger「オリジナルかコピーかという問題は哲学的な領域に入る。
非常に難問。
私の考えでは、オリジナルと完全に同じ性質を持つもものはオリジナル、つまりこの場合もオリジナル。」
人間のテレポーテーションの実現性は未知数。
でも量子力学が持つ曖昧さはあらゆる分野で応用できる可能性を秘めている。

マサチューセッツ工科大学では、Seth Lloyd(MIT)が量子力学を活用する新たな道を開拓している。
Lloydが開発しているのは量子コンピューター、金と真鍮でできたこの装置の姿は一般的なコンピューターとは程遠いものだが、共通点はある。
全ての情報を、ビットと呼ばれる0と1の二進数で表す。
「まずコンピューターは情報を最小単位に分解し、それを超高速で処理している。」
しかし量子コンピューターが使用するビットは性質が異なる。
一般的なビットは常に0か1のどちらかを選択するが、量子ビットは柔軟、電子の回転する向きが観測するまで定まらない。
曖昧さを持つのと同様に、量子ビットも0と1の両方になりえる。
すると一度に大量の情報処理を行うことができる。
理論の上では量子の働きを持つ電子や原子なら、なんでも量子ビットとなりえる。
もしも量子コンピューターが実用化されれば、私達の情報処理能力が飛躍的に高まることは間違いないだろう。

量子コンピューターの凄さを簡単に説明しよう。
私は今迷路の中にいる。
できるだけ早く出口に辿りつこうとしても、選択肢があまりに多すぎる。
1つずつ試してみるしかない。
何度も行き止まりに突き当り、引き返し、道に迷う。
そしてやっと出口に辿りつく。
これが従来のコンピューターの処理方法。
高速でも1度に1つのタスクしかこなせない。
もし同時に全ての可能性を試すことができれば話は変わる。
これが量子コンピューターの仕事のやり方。
同時にあちこちに存在しうる粒子の性質を利用し、あらゆる可能性を同時に調べ、正解を瞬時に見つける事ができる。
この規模の迷路なら、選択肢が限られるため、従来のコンピューターでもすぐに処理できる。
しかし選択肢が数10億通りもあったらどうなるだろう。
気象の予測などはその1例。
量子コンピューターが完成すれば、竜巻なども予知できるかもしれない。
自然災害の余地を行うことなど今はコンピューターを使っても無理。
でも量子コンピューターがあれば夢ではない。
そしてその中枢部は1粒の砂より小さくなる。

量子力学を応用した技術の研究が未知なる可能性に向かって着実に進められている。
しかし量子力学の全貌が徐々に明らかになってきたとはいえ、謎は今なお残っている。
原子などの量子レベルで起きる不思議な現象は、どのような仕組みになっているのだろう。
そしてなぜミクロの世界では、曖昧な状態が当たり前に存在するのだろうか。
私達人間の体も原子でできているが、ミクロの物質のように曖昧な状態ではない。
存在する場所も、ここかそこ。
ボーアも物質のサイズが大きくなるとなぜ、曖昧さが影をひそめるのは説明したことはなかった。
量子力学の正当さが立証された今でも、科学者たちはこの問題に取り組んでいる。
ある科学者は解明されていない謎の作用があるのではないかと考える。
物質のサイズが大きくなると、ミクロの世界に存在する複数の可能性は、その謎の作用によって1つになってしまう。
1つを残し、後の可能性は全て消えるという。
すると結果は1つしか出てこない。
別の科学者はミクロの世界にある全ての可能性は消滅しないという。
そして別々のストーリーを展開させるという。
私達の世界と並行して存在する別の世界だ。
突拍子もない考えのように思えるが、私達の知らない所で宇宙は枝分かれし、全ての可能性の基づく新たな世界が生まれているのかもしれない。
まだ開拓されていない領域は果てしなく広がっている。
量子力学は難解だが、ミクロの世界とマクロの世界の間に境界などない。
ただその特異な性質が量子レベルの世界でより顕著に現れるだけ。
量子力学の法則が発見されたことで、驚きに満ちたこの宇宙について、より深く理解できるようになったことは間違いない。

| poyo | 宇宙科学 | comments(2) | trackbacks(0) | - |
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kinsyo (2012/07/27 9:37 PM)
エンタグルメントのペア粒子理論ですが100発100中でなく、50%の確率ですね。外れた場合はペア粒子の結びつきは外界の雑音に影響を受けやすいので壊れたという言い訳があり、当たった場合のみ大きく取り上げる。なんじゃこりゃ?
poyo (2012/07/28 12:10 AM)
kinshoさん、そうなのですか・・・
量子力学は、人間が実験できる範囲を越えているのかもしれませんね。









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