ドキュメント鑑賞☆自然信仰を取り戻せ!

テレビでドキュメントを見るのが好き!
1回見ただけでは忘れてしまいそうなので、ここにメモします。
地球環境を改善し、自然に感謝する心を皆で共有してゆきたいです。
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幻解!超常ファイル ダークサイドミステリー

Alien Abduction 宇宙人による誘拐
アメリカ・サンフランシスコ、2月、この町の一角で宇宙人と遭遇し、誘拐された人達の集まりが開かれた。
彼らは異常な体験を家族や友人に理解してもらえず、同じ境遇の仲間と語ることで、自分に何が起きたのか確かめようとしている。
宇宙人による誘拐(エイリアン・アブダクション)の体験を生々しく描いた絵。
奇怪な宇宙人、人体への検査や実験が行われている。

こうした体験談はその多くが同じような経過をたどるという。
まず事件の発端は1人で寝ている時。
夜、ふと目を覚ますと、聞きなれた音、見慣れた部屋。
しかし次の瞬間恐怖が襲う。
体がピクリとも動かない。
近くに気配が・・・得体の知れない人影・・・
「あれは何だ?来るな、来るな!あ〜〜〜!」
翌朝・・・「あの後眠ってしまったのか?あれは夢?
いや、夢にしてはあまりにリアルな恐怖だった。
体に目をやると、身に覚えのない傷が・・・
「あれは夢なんかじゃない、あの後数時間記憶が失われた間に何かが起きたのだ。」
思い悩んだ末、彼らはセラピーを受けに行く。
そこで催眠を受け、失われた記憶を取り戻す。

この催眠のケースで有名なのが1961年のヒル夫妻誘拐事件。
宇宙船に捕われ、宇宙人に検査される様子を催眠中に生々しく証言している。
催眠中の証言「それは大きな飛行船だった。
飛行船の窓際に男たちが並んでいた。
彼らは私を見下ろしていた。
゛双眼鏡を離さないと!神よ我に力を!
双眼鏡を離し逃げないと・・・”
彼らは私を仰向けにして・・・
検査官が長い針を持ち、へそに入れるだけの簡単な検査だといった。
私は言ったの、いやだきっと痛い、やめて!」
失われた記憶をよみがえらせるための催眠、そして浮かび上がる宇宙人に誘拐されたという証言。
本当に体験したことなのだろうか?

フィラデルフィア、30年にわたり宇宙人による誘拐事件を研究しているデビッド・M・ジェイコブス博士、催眠の技術を独自に習得、およそ150人からアブダクションの記憶を引き出してきた。
ジェイコブス博士によると彼らが語る宇宙船の様子は似た傾向があるのだという。
同じ系統の宇宙人だからであろうか。
「これは典型的なUFO内の部屋、この椅子に座り、ここで少し待ったのち、服を脱がされる。
その時意識はぼんやりした状態にさせられている。
これも典型的なグレータイプの宇宙人、彼らは宇宙船の中で実務的に働く立場。」

精子や卵子を採取されるなど、人体実験を受けたという証言、さらに宇宙人との間で子供が生れたという証言もある。
はたしてこれらは本当の記憶なのであろうか。
「私のところへ来る人で、うその作り話をする人はごくわずか。
たとえば取材記事をかくためだったり、普段からおかしなことを言う人だったり、そういう人は簡単にチェックできる。
一方でほとんどの人はわざわざ作り話をする必要がない。
なぜなら彼らは自分が宇宙人に誘拐されたとは考えたくないから。
そんなことが明らかになってもいいことは何もない。
ただ自分自身に何が起きたのか知りたいだけ。」

アメリカで宇宙人に誘拐された人の数は博士によると370万人。
このデータのもとになったのが、1991年、博士が成人男女焼く6000人に行った面談による調査。
質問は11項目、そのうち重要とされるのが、5つの質問。
・目が覚めると体が麻痺して動かず、周りに何かの存在を感じたことがある。
・空を飛んでいる感覚を感じたことがある。
・何をしていたかわからない、1時間以上の空白の時間を経験したことがある。
・部屋の中で原因不明の光を見たことがある。
・いつどこでできたかわからない傷がある。
ジェイコブス博士はこのうち4つに当てはまると宇宙人に誘拐された可能性があるとしている。
でもこの現象は宇宙人による誘拐ではなく別の原因によるものだという研究者もいる。

宇宙人による誘拐の多くは眠っている時に幕を開けるという。
目が覚めたら体が動かない。
そして恐ろしい人影を目撃する。

睡眠学が専門の福田一彦教授(江戸川大学精神生理学)によると、アブダクションで見る恐ろしい人影は、金縛りの仕組みを理解知れば説明できるという。
「金縛り体験というのは夜中に起きたときに体が動かない。
場合によっては夢よりも非常に鮮明な幻覚というますか、視覚像いたいなものとか、触覚にかかわることとか、聴覚・・・
もっとよりリアルな幻覚を感じることができる。」
金縛りで感じるという現実とは区別がつかないほどのリアルな幻覚は、夢とはどのように違うのか。
睡眠中、眠りが浅くなり脳が活性化する。
この時脳の中の記憶が集まって意識されるのが夢。
その集まり方は断片的で不規則なため、夢の内容は矛盾したり現実味がないことも多い。
この眠りが浅いとき偏桃体という恐怖や不安の感情をつかさどる部分が活性化するため、夢は怖いものが多くなるのだという。

ここでさらに眠りが浅くなり、意識が目覚める一方、体の筋肉が目覚めない時に起きるのが金縛り。
医学的には睡眠麻痺である。
睡眠麻痺のときには視覚や聴覚など五感をつかさどる部分も活性化する。
そうすると寝る直前に五感で感じた記憶が真っ先に呼び起こされる。
その結果自分が部屋で寝ている場面のリアルな幻覚を見ると考えられている。
こうした状況が重なると体は動かず、今まさに恐ろしいものが近くにいると感じるようになるのだ。
この幻覚に現れる恐怖の対象は国や文化によって姿が異なるという。
アブダクティ(誘拐された人)が見るのは宇宙人、日本人が見るのはたとえば幽霊、中世のヨーロッパでは夢魔(ナイトメア)と呼ばれていたが、その時見るのは悪魔だったり魔女だったり・・・
その人が体験してきたことなどをもとに幻覚が作られる。

アメリカの人々の記憶に潜むUFOと宇宙人、この70年近く、アメリカではこれらをめぐる事件が世間をたびたび騒がせた。
宇宙人による誘拐では、1961年に起きたヒル夫妻の事件が後に出版化やドラマ化され、大きな話題をよんでいる。
1977年にはエイリアンアブダクションが描かれる映画『未知との遭遇』やテレビ番組が数多く制作された。
80年代以降はアブダクションの体験を綴った書籍も多数出版。
中でも有名な作家が実名で公表した『Communion』(1987)は200万部のベストセラーになるほどの社会現象を巻き起こした。
そして今でもアメリカでは宇宙人に誘拐されたという記憶を持つ人々が途切れることがないのが現状。

この社会的背景とアブダクションの記憶には密接なつながりがあると指摘する研究者がいる。
心理学の面からアブダクションの研究をしてきたハーバード大学、スーザン・A・クランシー博士、350人近いアブダクションの記憶を持つ人々と直接対話し、調査を進めてきた。
睡眠麻痺や幻覚を体験した人がなぜ一気に宇宙人に誘拐されたとまで信じるようになるのか、その理由がよくわかるのか、その理由がよくわかるのが、クランシー博士が実際に聞き取りを行ったマイク(40歳)のケース。
睡眠中に体が動かなくなり、幻覚を見る日々が続いたマイク、恐ろしさで不眠症になり、死んでしまうのではないかと思うまでに追い詰められた。
自分に何が起きているのか突き止めなければ・・・
原因を探るうちにマイクはアブダクション体験を描いたベストセラー『コミュニオン』をよみ衝撃を受ける。
作者がアブダクションされた状況は今の自分と同じだ。
これは真実なのだ・・・
こうして自分も宇宙人に誘拐されたと思い込むのだ。

クランクイン「調査の結果、私の結論はただ1つ。
彼らはほかの説明よりも、アブダクションこそが自分の不可解な体験に一番ぴったりする事実だと感じたのだ。
それでつじつまが合うのが。
でも宇宙人に誘拐されたのでないかと思い込んだとしても、その時点では100%の確信ではない。
だから診療所やアブダクション研究者のところへ行って催眠を受け、そこで緑の目をした宇宙人が見下ろしているイメージを見てしまう。
その瞬間彼らは゛誘拐されたのかもしれない”から、゛誘拐された”と思い、そして゛誘拐されたに違いない”へと変わってゆくのだ。」
体験者の多くが最後にたどりつくのが催眠、そこで引き出された記憶によってアブダクションが確信へと定着する。

一方そもそも催眠で呼び起こされた記憶事態に間違いが潜んでいる可能性があると専門家は指摘する。
催眠と脳の関係を研究するスタンフォード大学医学部教授デビッド・シュピーゲル「催眠は例えれば望遠レンズを使って遠くにある過去の体験の中身を覗き込むようなもの。
過去の体験を忘れ、思い出すのが難しいときに催眠は有効に働く。
でも催眠は記憶を完璧に取り戻すことができる魔法の薬ではない。
実際に起きていない記憶を作るかもしれない。」
シュピーゲル教授の研究では催眠を受けると脳の中の間違った記憶が発現として出てくる可能性があるという。
教授が注目したのは前部帯状回と呼ばれる場所。
人が考えたり行動したりするときはまず脳の各所から感情や記憶が前頭前皮質に集まる。
ここでは実際に自分が経験した記憶や他人に聞いた作り話の記憶などが入り混じっている。
前部帯状回はそうした様々な記憶を比べ合わせる働きをする。
そして矛盾がなく正しい記憶がどれなのかを選び出し行動へとつなげる。
ところが催眠を受けるとその機能が一部に集中してしまう。
すると様々な記憶を比べ合わせることなく実際には体験していない記憶、たとえば本や映画で見たアブダクションの記憶が正しい記憶だと認識されて表に出てしまう可能性があるという。
シュピゲール「催眠は非常に集中した意識を作り出す。
とても良い映画を見ているような感じで、矛盾を感じることなくその世界に没頭する。
そのため催眠中に自分が語った体験を後で振り返ると矛盾だらけで、なぜそのような体験をしたのかわからないということもある。
それは作られたファンタジーかもしれない。
でも現実よりよりリアルに感じてしまう場合もある。」
睡眠麻痺、偽の記憶、これでアブダクションのすべてが説明できるわけではない。
しかし人の記憶に端を発っする問題なら、まず私たち人間の脳の不思議に目を向けることこそ大事なのでは?

菊池聡(認知神経心理学の観点から超常現象を研究)「私たちの記憶がこんなにもいろんな世界を作り出してしまうという1つの面白い例だと思う。
実際にあったこと、なかったこと、自分の知識として持っていることや人から吹き込まれたことを実際に体験した記憶としてよみがえらせてしまうという仕組みを人間の記憶は持っている。
偽りの記憶(False Memory)研究、たとえば大学生の親に、子供のころにこの子はこんなことありましたか、なかったですかとか、いろいろ調べたうえで、実際にはなかったこと、例えば子供のころに親戚の叔父さんの結婚式に行ってテーブルの上の料理を全部ひっくり返して大変だったよといった話を、本当にあったことと混ぜて何度も面接しながら繰り返して話すと、やがてそれは本当にあったことと思い込み、その時の自分の気持ちまでディティールにそってちゃんと話すようになってしまう。
何度も何度も繰り返して言われているうちに、自分がそう思っちゃった記憶(偽りの記憶)はその人の行動や考え方にすごく影響を及ぼすということがわかっている。」
幽霊の立体模型・・・
まるで本物を見て作ったかのような恐ろしい姿。

この持ち主は自らダークサイドへ飛び込んでいった男、妖怪博士。
日本が近代国家として産声をあげたばかりの明治半ば、東京神田、明治25年11月、ある家庭で身の毛もよだつ怪奇事件が発生。

障子の向こうに現れたるは、なんと狐の神様、お稲荷さま。
゛余は稲荷である。これからはここで皆と話をすることにしよう。”
狐の神様だけに、もしやとりつかれでもしたらたまらない。
恐怖に震え、拝むしかない家族。
そこに1人の男が颯爽と登場、そして弾丸のように放った一言。
゛あなたが本当にお稲荷さまなら、どうぞ私に取りついてください。”
すると、それまで饒舌だったお稲荷さまはぴたりと沈黙。
障子の向こうにいたのは、か細い下働きの少女だった。
実は見世物小屋で働いた経験のあるこの少女には、男の声が出せるという特技があったのだ。
お稲荷さんは少女が演じたもの、人が作り出した偽物の妖怪だった。

この事件を探偵のように解決した謎の男、人呼んで妖怪博士。
明治の日本を代表する哲学者・井上円了だ。
古の妖怪や幽霊など、日本人を恐れさせてきた怪奇現象の数々。
怪しいものが跋扈する闇の世界は明治の世でも人々のすぐ近くに息づいていた。

明治14年大阪で猫嫌いの男を襲った恐怖。
猫を殺したその晩現れたのは猫の怨霊。

妖怪は大都会東京でもお構いなし。
墓場の漆黒の闇から女の生首が人を襲う。
冬至の人々はこうした怪奇現象や妖怪に恐れおののいていたのだ。

近代化を果たしたはずなのに、社会は相変わらず妖怪に惑わされてばかりいる。
井上円了は邪悪なものを払う獅子のように、世の中に蔓延る怪奇現象を解き明かし、人々の不安を取り除いてゆく。

中でも世間を惑わせていると円了が解明に挑んだのが、占いのコックリさん。
明治20年ごろ、日本ではコックリさんが大流行。
狐、天狗、狸の霊のお告げだと、我も我もとのめりこんだ。

当時のやり方は、竹の棒を足にして、その上にお櫃の蓋をかぶせ、そこに手をのせる。
そしてコックリさんに質問。
「この子は今年、お嫁に行けますでしょうか。」
すると蓋が傾き、その方向で答えを告げるというもの。
しかしコックリさんにすがるあまり、とうとうこんな悲劇も。
「もし妻に情夫あらば妻の方へ傾きくだされ。」
妻の浮気を疑った男が、お告げを信じて離婚。
コックリさんは社会に悪影響を及ぼすまでになった。
この現象を円了は、心理学や生理学など最新の西洋の知識で丹念に調査する。
誰もわざと力を入れていないのになぜ装置は傾くのか。
円了が導き出した結論は・・・
「コックリは狐狸や鬼神のなすところにあらず心理作用なり。」(『妖怪学』)
こんな答えが出るだろうと人の思い込みが脳に働きかけ、無意識に筋肉を動かし、つい力を入れてしまう。
そういう心の働きによる現象だと円了は見破った。

人の魂が飛び回る人魂、それは地中からでる天然ガスの発火。
山奥に出る毛むくじゃらの山男、その正体は大きめの猿の見間違い。
大木が発する奇声、その出所をたどれば幹の中に隠れていたフクロウの鳴き声。

円了はこのような不思議な出来事を次々に解明、そして妖怪や怪奇現象を原因によって3つに分類。
コックリさんのように人の心の働きが原因で起きる現象・・・仮怪
柳の木や提灯を幽霊だと見間違うことで起きる現象・・・誤怪
そしてお稲荷さん事件のように現象そのものを人がわざと作り出した・・・偽怪
円了はこれらは不思議でも怪奇でもなく、偽物だと見破ったのだ。
そんあ妖怪博士、井上円了、その本来の姿は日本における哲学研究の第一人者。
教育者としても超一流で、現代の東洋大学のもとを創設している。
大学の講義で円了が哲学の1つとして始めたのが妖怪学。
妖怪や怪奇現象の原因を考察し、世界と人の関係を解き明かす学問。
東洋大学で円了を研究する三浦節夫教授「民衆の迷い、闇の中にいる、そこに知識の光を当てて民衆の心の迷いを取り除いてゆく、それをまず考えた。」
井上円了は実は大の幽霊妖怪好き。
世にも珍しい男性の幽霊画、わざわざ円了が絵師に書かせたもの。

ただの枯れ木だが、見ようによってはまるでドクロ。
木が何かの形に見えるのは、人の心の働きか、それとも自然が生み出す不思議の働きなのか。
円了は不思議が好きだからこそ偽物の怪奇現象を取り除こうとした。
そしてその先にある人間や自然の本当の謎を真怪と名付けた。
不思議とは何か、生涯追い求めた円了、不思議にひかれた理由をこう記している。
「私は幼少のころから生とは何ものぞ、死とは何ものぞ、天災病気はなぜ起こるのかということが常に気にかかっていた。
曇りのない目で見つめれば、私たちが暮らす世界は驚きに満ちている。」
円了はそうした本当の不思議(真怪)を解き明かしたかったのだ。
「世界はもともと不可思議であって、そう考えると何を見ても美しく見えて、何を聞いても面白く感じ、愉快も愉快大愉快であります。」

カードマジック、2枚選んだカードを当てる。
シャッフル・・・
指先の感覚だけで探すというが・・・
このマジック、実は不思議でもなんでもなく、人の騙されやすい弱点を理由している。
弱点〇笋燭舛ものを認識する力の弱さ
トランプは4種類のマーク、1〜13。
見せられた時に、なんとなくすべてを把握できてしまう気がする。
ところが情報量が多いと人は正確な状態を認識できない。

弱点▲ットをするとカードは混ざり合うという思い込み
カットをすると2枚は別れてしまいそうだが、絶対に別れない。
英語の単語帳(リングがはまっていてめくっていくもの)と同じように、選んだ2枚を山に戻し、何回カットしても2枚は常に連続している。

こういう認知の弱さや思い込みが重なることで、人は当たり前のことを不思議と感じてしまうのだ。
オーストリア、ウィーンの公文書館に保存されている18世紀の公式文書、そこには当時起きた殺人事件(アルノルト・パウルの殺人事件)の犯人が吸血鬼だと記されている。
迷信が信じられた時代の昔ばなしだと思うが、21世紀の今もダークサイドに吸血鬼は潜んでいる。
魔物たちが練り歩く冬の祭クケリ(ブルガリアの魔除け行事)。

ブルガリアで昨年6月、吸血鬼をめぐる発見が話題をよんだ。
吸血鬼の遺体が発見されたという。
発見されたのはブルガリアの黒海沿岸に位置する古くからの港町ソゾポル。
遺体は14世紀ごろのものとみられ、胸には鉄の杭のようなものが残されていた。
はたして吸血鬼は実在したのだろうか。

私たちがよく知る吸血鬼といえばドラキュラ、美女の生き血を吸い永遠の命を持つという、生と死のはざまに存在する怪物。
その命を絶つには胸に杭を打たねばならない。
発見された遺体はブルガリアの首都ソフィアに運ばれた。
調査の結果この遺体は50〜60代の男性で、貴族だったとみられている。
鉄の杭は農作業に使うクワの可能性もあり、この貴族を憎む農民によるものではないかとも言われている。
古代ブルガリアでは死後の世界は天国しかないと考えられ、善人の魂は天国へ、悪人の魂はこの世にとどまると考えられていた。
人々はこの遺体の人物をよほどの悪人と考えており、死後魂が残って吸血鬼にならないようにこのような処置を行ったと思われる。
ブルガリアでの吸血鬼研究の第一人者ラチュコ・ポポフ博士。
吸血鬼は近年まで身近な恐ろしい存在で、胸に杭を打つ専門家もいたという。
「1975年私が学生だった頃、プロのバンパイアハンターに会ったことがある。
彼は裸にハーブのオイルを塗りたくり、吸血鬼になったと思われる人物の墓に行き、土の上から鉄の杭を刺したと聞いた。」

ロドピ地方、ブルガリア人の心の故郷。
今も吸血鬼の伝説や、まつわる風習が残るという。
ブルガリア南部はトルコなど東からの異民族の侵入を受け、戦乱があいついだ地域。
1000m近い山々が連なる山岳地帯のため、農作物は限られ、飢えや寒さが人々を苦しめてきた。
そんなロドピ地方には死者の世界がすぐ近くにあると感じてしまうような特別な場所がある。
死者の国につながるという洞窟、人々は"悪魔の喉”と呼ばれる。

ロドピの人々にとって聖地であるこの洞窟にはこんな伝説が残っている。
恋人と死に別れた男が恋人を洞窟(死者の国)から恋人を連れ戻そうとするが、後ろを振り向いてしまったため、願いを果たせずに終わる。
一方別の伝承では、死者は簡単に墓場からよみがえってしまう。
それがドラクスと呼ばれる地元の吸血鬼。

ドラクスは冷酷な紳士姿の怪物、ドラキュラとはかなり性質や姿が違っているようだ。
夜死者が墓場からよみがえりドラクスになると自分が生前暮らしていた家に向かうという。
そこで家の者の胸を締め付けたり、指から血を吸ったり、物を散らかしたり、騒音をたてたり、さらには葡萄酒の樽をぶちまけたり、ヨーグルトを盗み食いすることも、またお客さんに振舞うためにチーズパイを作る道具を持ってくることもあるという。

いずれも自分がかえってきたことを家族に気づいてもらいたくて騒ぎを起こすのだと言われている。
ドラクスを防ぐために効果的なのだ鉄、古代ブルガリアでは火は神聖なものとされ、火で鍛えられた鉄もまた特別な力を持つと信じられていた。
家族に死者が出たときに、鉄の杭を胸に刺すようなことはしない。
説製品をそっと足元におくことで、魂を天国へと送るのだ。
もし運悪く家族がドラクスになってしまった場合でも、食べ物でおびき寄せて森に返すという。
ドラクスは人間の姿だけでなく、黒い猫や犬、馬、ロバといった動物の姿でも伝えられている。
ただの声であったり、形のないそよ風のようなものと言われる場合もある。
目には見えなくても死者は人々のそばにいる。
そうした死者への思いが民謡となって今に伝わるという。
キナという病死した母親が、家族のことを心配し、墓のなかから親戚に問いかける歌。
最後に母親は墓からよみがえり、寂しがっていた子供を抱きしめて民謡は終わる。
人を襲い忌み嫌われる怪物吸血鬼、しかしもとは理不尽な死と向き合う人々の心が生んだ、生と死を超える不思議な存在だったのかもしれない。

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