ドキュメント鑑賞☆自然信仰を取り戻せ!

テレビでドキュメントを見るのが好き!
1回見ただけでは忘れてしまいそうなので、ここにメモします。
地球環境を改善し、自然に感謝する心を皆で共有してゆきたいです。
<< December 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
LINKS
カスタム検索
RECOMMEND
PROFILE
SEARCH
<< 聖書の掟で知るキリスト教の世界 | main | 聖書の掟で知るキリスト教の世界2 セックス >>
ORDER & DISORDER エネルギーと情報とは何か
今の地球を作るために、人間は何をしただろう?
夜景を見ればエネルギーを巧みに操作し、うまく利用してきたことが一目瞭然。
エネルギーは不可欠、構造物の建設にも、身を守るためにも、輸送や家庭の照明にも使われる。
食料から得るエネルギーがないと、生命すら維持できない。
しかしエネルギーとは?なぜ役立つのだろうか?


科学者たちは一連の原理を導き出した。
エンジンや人間、星などすべてが関係する原理だ。
その結果、日常生活に不可欠な上、宇宙を理解するカギだと分かる。
これは森羅万象の仕組みをどのように発見したかの物語、またエネルギーは崩壊する運命にあることを知る物語でもある。
エネルギーは無秩序になるのだ。
さらに今の環境の創造に宇宙がどう関わったか、その過程を明らかにする。


周囲からエネルギーを抽出する多くの方法を私たちは考えてきた。
例えば果物をもぎ、木を燃やし、風で船を動かしてきた。
しかし約3000年前、大変革が起きる。
大量のエネルギーを作り出す機械が発明され、仕事の能率が上がった。


多くの人々の努力の成果だが、科学史上特に重要な人物、エネルギーの理解に挑んだ人物は・・・
GOTTFRIED LEIBNIZ(1646~1716)
外交官で科学者で哲学者だったライプニッツは、宇宙の仕組みの解明に生涯挑んだ人物。
当時の科学者はこう考えた。
❝私たちを囲む世界は巨大な機械装置であり、神によって創られた。❞
そして機械の仕組みの理解に努める。
それが分かれば宇宙の仕組みや原理も理解できるはずだと考えた。

つまりライプニッツにとって神学や哲学は工学や力学に近いものだった。
哲学と工学が近いと考えた彼は1676年にある研究を始める。
研究課題は一見簡単そうだった。

物体が衝突するとどうなるか・・・例えば球を衝突させると静止していた球が動く。
何かが移ったようだ。
ライプニッツはこれを活力と呼んだ。
衝突時に球の間で何かが交換されたと考えた。
ライプニッツは世界は機械だと考えた。
中には神が創造時に詰めた多くの活力が入っていて、その量は永遠に変わらないというのだ。
つまり世界の活力は一定量に保たれる。

では活力とは何か。
ライプニッツは数学的手法を使って活力を説明した。
さらに別の観点でも見る。
彼が考える活力は、火薬や炎、蒸気からも激しく放出されているというのだ。
活力を利用できれば、人類は莫大な力を得られる。
ライプニッツは活力の抽出法を考え始めた。

彼は若いフランス人科学者のドニ・パパンと文通していた。
2人はやり取りするうちに
❝活力はある状況下で利用できる❞と気づく。
❝熱を活量に変換できるかもしれない❞
実証できるだろうか?パパンは自信満々だった。
彼らの手紙からの抜粋「理論上この発明により人間の力は無限に増大する。
発明の意義はどんどん見つかるはずだ。
誇張なしに言って、実質的に100人分の仕事が1人でできるだろう。」
ライプニッツとパパンが世界を変えたかに思えるが、違った。
見事で壮大な着想だったが、仮説にとどまる。
理論を発展させるには、さらなる改良や無数の熟練職人がに必要だった。
新しい方法で実験することが必要だった。
それは彼らの後の世紀に目覚ましい方法で実現された。

2人のアイディアが生れた150年後に、活量は見事な方法で実用化される。
彼らの夢見た機械が作られたのだ。
19世紀における最先端技術、蒸気機関だ。
蒸気の技術は社会を変えただけではない。
活力という概念の真理を解明して、万物の働きへの新たな見識も生んだ。
ロンドンの下水処理場、産業を支えた荘厳な建物であり、ビクトリア朝の蒸気機関も残っている。
1854年4つの巨大な蒸気機関が作られた。
年間で5000トンの石炭を消費した機械で、47トンのビームを動かす。
建物内のすべてが見る者を圧倒する。

豪華な鉄の装飾に、古代ローマの神殿にあるような柱、まるで豪華客船の内部かと錯覚するような装飾だ。
しかしここは下水処理場だった。
この内装を見たのはわずかにいた労働者のみ。
それでも蒸気機関はイギリスの国力と繁栄の象徴であり、宗教的な敬意すら払われていた。
蒸気機関の発明による恩恵は計り知れない。

しかしその仕組みについては不明な点と謎が多くあった。
どの程度効率的なのか、限界はあるのか。
究極の問いは、蒸気で他に何ができるのか、だった。
疑問が生じた理由は簡単。
蒸気機関の特性やそれを支える宇宙の原理をほとんど誰も知らなかったからだ。
意外だろうが、蒸気機関は宇宙の秘密を隠し持っている。

パリ郊外のヴァンセンヌ城、ここで起きた出来事を機に1人の若者が大志を抱く。
そして蒸気機関の謎に迫り科学の新分野を築いた。
後の熱力学だ。
NICOLAS LEONARD SADI CARNOT(1796~1832)
いたるところで戦いが行われていたナポレオン戦争中の1814年、ロシアなどの連合軍からパリは度々攻撃を受ける。
市民は分散して重要な地区を守った。
この城は戦闘経験の浅い学生が守っていたが、砲兵射撃を受け撤退を強いられる。
その中に優秀な科学者がいた。
ニコラ・レオナール・サディ・カルノーだ。
彼はこの戦いで受けた屈辱感が原動力となり、蒸気機関の詳しい仕組みを解明し始める。
軍人家庭の出身だった彼はフランスが各地で連敗すると国の誇りを取り戻す決意をする。
カルノーの不満は敵国が高い技術を持っていることだった。
特にイギリスは蒸気機関の技術があるため軍事的にも経済的にもけた外れに優位だった。
そこでカルノーは蒸気機関の仕組みを理解し母国に貢献しようと誓う。
弟と質素に暮らしていたカルノーは1824年、画期的な論文を発表する。
「火の原動力に関する省察」
60ページながら熱機関の根本的な仕組みを発展させてまとめた。
彼は熱機関には高温部と低温部が必要だと考える。
そして❝熱は水のように高温から低温へ流れる❞創設を立てた。
しかも高所からの流れる水のように、流れる熱が利用できると説く。
彼の説ではどんな熱機関も効率化が可能だった。
高温部と低温部の温度差を単に拡大すればよいのだ。
この原理は後の200年間応用される。

車のエンジンは蒸気機関より高温になるため効率的。
より高温のジェットエンジンは抜群の効率。
カルノーが示したのは熱機関が精巧なだけでなく、自然の特性も生かしていること。
高温から低温に流れるエネルギーを使っていたのだ。
カルノーは熱機関の特性に気づき、科学の新分野を開拓した。
しかし自説への反響はみないままだった。
1832年パリではコレラが大流行し、死者が19000人にも達した。
病気が流行する仕組みは当時未解明のままだった。
カルノーは危険を顧みずそれを究明しようと決意する。
しかし自信がコレラにかかり亡くなった。
36歳の若さだった。
貴重な研究の資料は伝染を防ぐために燃やされ、彼の研究は灰と化してしまう。
世界は彼より遅れていたようだ。
カルノーは熱力学に対し最初の貢献を果たした。
時がたつにつれ熱や運動、そしてエネルギーの研究に拍車がかかる。
彼の説は深い心理につながると、まもなく認識された。
ライプニッツの❝活力❞と同じように、広範囲にわたり応用ができたのだ。
19世紀の中頃までに各種のエネルギーの比較を科学者たちは行っていた。
異なるエネルギーを作るのに必要なエネルギー量を計測したのだ。

30ミリリットルの水を摂氏1度分だけ上昇させるとする。
それには12.5kgのおもりを1m上げるのと同じエネルギーが必要。
ここが重要な点、機械的な作用と熱は全く異なるように見えて、どちらのエネルギーの1津の側面なのだ。
この理論は後に❝熱力学第1法則❞と呼ばれる。
❝エネルギーは作られたり破壊されたりせず、単に変換される❞という法則だ。
これにより19世紀の科学者は全宇宙の総エネルギーは不変だと悟った。
なんと一定量のエネルギーが単に形を変えていたのだ。
蒸気機関のエネルギーも作られるのでなく、熱から機械的作用に変換されただけ。

第1法則からは多くの疑問も生まれた。
例えば❝変換される時何が起きているのか?❞
そもそも変換される理由は?
ルドルフ・クラウジウスが答えの一部を見つけた。
それを基礎に生まれたのが❝熱力学の第2法則❞。
RUDOLF CLAUSIUS(1822~1888)
物理学を学ぶ優秀な学生だった。
ベルリンで学業を修め、非常に若くして有能な教授になった。
後にスイスのチューリッヒでも新設工科大学で教鞭を執る。
そして1850~60年頃、熱力学に関して初めて理路整然として完成された数学的分析を発表した。
宇宙の総エネルギーは一定であるだけでなく、厳密な法則に基づくとの主張だった。、
すなわちエネルギーは常に一定方向に移動するというのだ。
これは科学で最も大切な理論の1つといえる。
つまり熱は低温の物体から高温の物体へは移らない。
熱い紅茶のカップは必ず冷める。
カップの熱が手に移り、さらに手から胸へと移っていくということ。

当り前に思えるが、当時は重大な新設だった。
熱の流れは一方通行であり、元来宇宙に組み込まれた法則だとの主張だ。
当然物体は温まるが、必ず働きかけねば温まらない。
放っておくと凝縮しているエネルギーが常に拡散してゆくようだ。
生化学者のセント・ジェルジがこう言っている。
❝科学とは誰もが目にする事柄を見て全く新しい思考を行うことだ❞
クラウジウスはまさに、ごく普通の世界に暮らし誰もが見るものを観ていた。
確かに熱は冷たい物から温かい物へと移らず、必ず逆の動いをする。
クラウジウスはそれを当然と思わず熟考したのだ。
彼はエネルギー変換に関するあらゆる理論をまとめ、数学的なこんな式を導き出した。
ds/dt≧0
新たな量、エントロピーを提案したのだ。
式ではsで表している。
この式は何を示すのか?
熱が温かい物から冷たい物へ移ると、エントロピーが必ず増えること。
エントロピーは熱の拡散を測る尺度と言える。
物が冷えるとエントロピーは増大、物質もエネルギーも変わらない環境なら、逆の過程は起こらない。
数学が得意だったクラウジウスは、この不可逆過程が宇宙でも起きていると考えた。
そして宇宙のエントロピーは極大に向けて増大するはずで、それは不可避だと推察する。
❝熱力学の第2法則❞として後に知られる理論だ。
これは彼の理論御中で最も美しく普遍的なものとなった。
熱を放出するすべての物質が何かの形で結合していることも、熱を放出するすべての物質が何かの形で結合していることも、熱力学の第2法則は示した。
熱を出す物質は、そこら中にある不可逆過程の1つなのだ。
つまり拡散の過程であり、エントロピー増大の過程とも言える。
宇宙は紅茶のカップとどうやら同じ運命のようだ。

熱力学が確立する一方で、19世紀半ばには論争と混乱が巻き起こる。
エントロピーの定義と増大する理由に関する論争だ。
答えを得るには思考の飛躍が必要だった。
しかし答えが出るとエネルギーの真理や万物の秩序と無秩序に関する真理がわかった。
エントロピーの概念と格闘した科学者の中でも特に重要な人物がいる。
彼はエントロピーを定義し増大の理由を説明した。
LUDWIG BOLTZMANN(1844~1906)
ボルツマンは1844年生まれ、確実性が重んじられる時代だった。
しかし彼は定説に注意を払わない。
彼にとって物理学は自由に探求できる世界だった。
ボルツマンは型破りな科学者で、偉大な芸術家のような感受性があった。
極めて論理的で鋭く分析する一方、情熱的に研究に打ち込む。
しかし落ち込む時期もあり思考すらできなくなった。

音楽にも情熱的だったボルツマン、特に愛したのは壮大なワーグナーのオペラやベートーヴェンの音楽だった。
ピアノの名手でもあった彼は数学理論と同じように、好きな曲の演奏に何時間も没頭する。
ボルツマンは情熱も才能もある上、数学が自然の神秘を解明できると信じていた。
だから論争を招く衝撃的な新理論を打ち立てられたのだろう。
裸眼では到底見えない小さな世界を彼の新理論は解き明かした。
19世紀後半、一部の科学者がある思索を始める。
極小の世界では万物の働きが日常の世界と全く違うというのだ。
注意深く見ると、万物を構成するのは、絶えず動き回る小さな固い粒子のようだった。
そして原子レベルで考えると熱の謎も解けてきた。
ボルツマンらは熱い物体を原子が激しく動く状態だと考えた。
原子の概念で多くの謎が解けそうだった。
しかしこの説には解決しがたい問題があった。
たとえ少量のガスの中でも原子は膨大な数に上がる。
説明する数式など作りようがない。
何より原子は互いにぶつかり、絶え間なく方向や速度を変える。
証明は不可能に思えた。
しかしボルツマンは成功させた。
彼は気づいていた。
物理学でこの新たな概念を説明するには確実性は追及できない。
すなわち個々の原始の動きは計測しなかった。
代わりにボルツマンは確率論を使うことで、原子の動く速度や方向を説明できると考えた。
そして物体の内部に思いをはせる。
非日常の世界を想像し説明する数式を見つけ出したのだ。
彼が導いた理論は後年エネルギーの謎を解くカギとなった。
しかし当初は猛烈な反発に遭う。

非常に驚くことに、当時多くの科学者たちが、原子の概念に激しく反発した。
物質が極小の粒子、原子からなっていることは、現在では常識。
しかし当時は著名な科学者が受け入れなかった。
誰も原子を見たことがなかったからだ。
信じるのは無理な話。
ウィーンで彼が講演を終えた直後、偉大な物理学者マッハが一言述べた。
❝原子の存在を信じない❞
痛烈で壮大な批判だった。
マッハのような高名な学者からの批判は心を傷つけただろう。
論敵の主張はこうだ。
❝分子や原子は便利な虚構だ。
計算のための道具で存在はしない。
見えないのだから。
ボルツマンは夢想家だ❞
しかしボルツマンこそが誰より心理を見つめていた。
宇宙は原子の存在で説明でき、確率論で理解できると考えた。
19世紀の科学は原子論により根底から覆されたのだ。
原子の世界を見つめるボルツマン、やがて自分の新設によって科学界最大の謎の1つが説明できると気づく。
❝なぜ熱力学第2法則は正しく、自然は不可逆なのか?❞
それも証明できると考えた。
エントロピーの定義や増え続ける理由を原子で説明できるはずだと。
あらゆる物体はごく小さな物質でできているとボルツマンは理解する。
我々が見るすべての物は無数の原子や分子の集まりだったのだ。
それがエントロピーや熱力学の第2法則のカギだった。
熱い物体はなぜ冷えるのか?
その真の理由がボルツマンにはわかった。

一例が熱い金属の塊。
内部の原子は接合している。
しかし物体の表面では机の表面の原子にエネルギーが移る。
移った原子はさらに隣に衝突。
熱エネルギーは自然にゆっくりと拡散してゆく。
物体の全エネルギーは最初は凝集し、秩序立った状態。
それが徐々に無秩序となり、エネルギーが多くの原子に拡散する。
ボルツマンはこの過程を数学的に表した。

↑が彼の方程式、末永く科学に役立つだろう。
彼の墓石にも彫られている。
物質は整然とした状態より無秩序な時の方がずっと多い。
それがこの式の示す本質。
だから万物は放っておくとどんどん散らかる。
物質は秩序だった状態から無秩序へ変化するのだ。
全てに当てはまる法則だ。
落とした水差しから燃え盛る星まで。
そして1杯の紅茶から消耗品の数々まで。
秩序から無秩序へ移行する万物の傾向をゴミとなった消耗品は表している。
無秩序状態は万物の運命なのだ。
クラウジウスはエントロピーなるものが常に増大すると語った。
ボルツマンはその意味を明かす。
エントロピーとは物質の無秩序の尺度だった。
エネルギーは一見したところ消滅する。
第2法則はエントロピーの増大のことで、平たく言えばでたらめさが増すこと。

ボルツマンの情熱と繊細さ、それに数学への信頼が科学史屈指の発見につながる。
しかし彼の激しい正確には暗く自滅的な面もあった。
ボルツマンは深刻な鬱に何度も陥る。
時として彼の理論への批判が引き金になった。
1906年ボルツマンは鬱がひどくなり休暇をとる。
1906年9月にはイタリアのドゥイノを家族と共に訪れた。
そして家族が海岸へ出かけたすきに首をつり、生涯を唐突に終わらせた。

悲しいことに生前批判され、冷笑され続けた彼の理論は、その死から数年のうちに受け入れられた。
しかも科学の新たな常識となる。
エントロピーから逃れるすべはなく、全ては最終的に秩序から崩壊と無秩序へと移るのだ。
ボルツマンの式は万物の❝死❞も網羅する。
水差しから人間の命、そして宇宙まで・・・
変化と劣化の過程は避けられない。
熱力学の第2法則は示す。
宇宙もいつかエントロピーと無秩序が最大になる。
そして宇宙自身も死を迎える。

もし万物が崩壊し無秩序になるのなら、私たちはなぜ存在するのだろう。
宇宙はどのように生命という美しく複雑な構造を作ったのだろうか。
実のところ万物の存在も熱力学の第2法則に基づく。
宇宙の偉大なる無秩序が複雑さを生んだ。
秩序から無秩序への自然の流れが力となり、新たな秩序と構造物が生れる可能性が出てくる。
例えば初期の蒸気機関は理論はさておき利用され、それが世界を変えた。
車も建物も美術品もそして人生も一変した。
車のエンジンは熱力学の第2法則を利用する。
ガソリンはエネルギーの塊で整然とした物質。
ところがエンジンを点火すると体積が2000倍のガスに変わる。
そして熱と音を周囲にまき散らしながら無秩序へと変わる。
拡散するエネルギーを利用できる点が車の賢さ。
ガソリンを吸い出し例えばピストンを駆動するために使う。
つまりエンジンは秩序から無秩序に変わる流れを利用している。
実は同様の原理に基づいて生物の体も進化してきた。
エネルギーが整然と詰まった食品を食べるとする。
私の体は消化によりそのエネルギーを崩し、生きる力にする。

秩序から無秩序へと変わる宇宙の流れを車も人間も動力源としている。
蒸気機関も発電所も地球上の生命も全てが秩序から無秩序への宇宙の流れを利用している。
崩れゆく宇宙のエネルギーを利用する方法を私たちは習得した。
だから地球は今のような姿になったのだ。
一方で人類は進化のため常に新エネルギーが必要だった。
さらなる技術や街や社会を構築するため崩壊させる凝集エネルギーだ。
食料から樹木や化石燃料まで人類は繁栄のために崩壊させるエネルギーを発見してきた。
21世紀の今我々は、究極の凝集エネルギーを利用しようとしている。
太陽を構成する物質、水素だ。
オックスフォードの核融合研究カラムセンターでは、地球王で星を作る試みが進んでいる。
しかし星を生み出すのは容易なことではない。
精巧なテクノロジーと何百人もの知恵が必要。
このトカマクという装置は、凝集エネルギーを抽出するために作られた。

水素原子の秩序あるエネルギーだ。
水素エネルギーは宇宙の初期にできた。
誕生直後だったと言われている。
トカマクを使って水素を融合することで、エネルギーが取り出せる。
トカマクの中には2種類の水素原子、重水素とトリチウムがプラズマ状態で入っている。
このプラズマが達する温度はなんと1億5000万度。
トカマクにある巨大な磁場がプラズマを閉じ込める。
ここで十分高温になると水素原子同士が融合し、ヘリウムと中性子が発生。
中性子はプラズマから飛び出す。
この中性子が持つエネルギーを使って水を熱して蒸気にし発電機を動かす。
この過程で一瞬だけトカマク内部にドーナツ型の小さな星が作られる。
問題はエネルギーを使えるほど融合を長く保つのが至難の業であること。
科学者の奮闘が続いている。
「物理学と工学の中間。
いかにプラズマという高温の状態を維持し、かつ最大限に利用できるかを考えるのだ。
それには衝突の機会が最大になるよう原子を極力長くとどめたい。
限界まで数値を伸ばすためトカマクで挑戦している。
現在の研究が危機の改良にも役立つと思う。」

トカマクは肥沃なビッグバンの灰の中から最初に凝集されたエネルギーを取り出す。
水素は宇宙で最も豊富な物質。
将来核融合反応を長く維持できれば、無限のエネルギーが得られるかもしれない。
蒸気機関に対する疑問から誕生した熱力学は、私たちの生活に多大な影響を与えた。
生きるために凝集エネルギーを使わねばならない理由や宇宙の終焉についても明らかにしている。
夜景を見れば何が現在の地球を形作ったか理解できるだろう。
過去300年にわたり、エネルギーを活用する方法を我々は編み出してきた。
しかしその努力や成果も広い宇宙から見れば些細なものに過ぎない。
私たち人間は崩れゆく宇宙のごく小さな秩序を保とうとしているのだ。
運命からは逃れられない。
しかし物理学の法則はつかの間の美しい時間を人間に与えてくれた。
宇宙をさらに深く理解することで、この時間を何百万年、何十億年と延ばしたいものだ。
| poyo | 化学 科学 | comments(0) | trackbacks(0) | - |
スポンサーサイト
| スポンサードリンク | - | - | - | - |









url: http://poyoland.jugem.jp/trackback/787